4年ぶり3度目のウィンブルドン優勝を飾ったジョコビッチ【写真:Getty Images】

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長男&妻と感動抱擁のジョコビッチ、米ESPNも“親子の絆”に脚光

 テニスの4大大会第3戦ウィンブルドンは15日、男子シングルス決勝で世界ランク21位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が同8位のケビン・アンダーソン(南アフリカ)に6-2、6-2、7-6でストレート勝ち。4年ぶり3度目の優勝を飾った。大会公式は試合後に息子を抱きかかえ、家族と喜びを分かち合うシーンを動画で公開しファンの感動を誘っていたが、海外メディアもジョコビッチと愛息との一幕に焦点を当ててレポートしている。

 歓喜の後に実に心温まるシーンが待っていた。控室でしゃがみこんだジョコビッチは、駆け寄ってくる3歳の長男ステファン君をそっと優しく抱きしめた。“パパ、やったよ”――こんな言葉を交わしているのだろうか。

 周囲の関係者から拍手が注がれる中で、固まってしまったかのように抱き合う2人。そしてジョコビッチは立ち上がると、ステファン君をそのまま抱きかかえ、今度は妻のエレナさんを含め3人で抱擁。強い家族の絆が感じられる、2018年のウィンブルドンのハイライトともいえる感動的なシーンだった。

 このシーンを大会公式インスタグラムが公開し、ファンの感動を集めていたが、米スポーツ専門局「ESPN」は表彰式でトロフィーを掲げるジョコビッチと、ステファン君の姿にスポットライトを浴びせている。

米ESPNもジョコビッチとステファン君の姿に注目

「トロフィーを掲げるジョコビッチの視線の先には、プレイヤーズ・ボックスにいる彼の3歳の息子、ステファン君の姿があった」

 記事では試合後のジョコビッチのコメントを紹介。「人生で初めて『ダディ!』と叫ぶ声を聞いたよ」と嬉しそうだったという。

 ウィンブルドンの大会規定により、5歳以下はセンターコートでの観戦が許されず、ステファン君は試合が終わってからセンターコートに姿を現したようだ。

「彼は幼すぎて試合を生で見ることはできなかったけど、自分がトロフィーを掲げる時には彼にその光景を見てもらいたかった。それが叶ったね」

「これ以上幸せなことはないよ。息子がここにいること、自分のチームのことを思うととてもエモーショナルな気持ちになる」

 ジョコビッチにとって何よりも嬉しいのは、ステファン君にトロフィーを掲げる姿を見せられたことのようだ。今度は息子が5歳になったときに、自身の躍動する姿を示すことができるだろうか。ビッグ4の一角が、高らかに復活の狼煙を上げた。(THE ANSWER編集部)