6月18日午前7時58分ごろ、大阪府北部を震源とするM6.1、深さ13kmの地震があり、大阪市北区、大阪・高槻市、枚方市、茨木市、箕面市で震度6弱の揺れを観測したほか、近畿地方の広い範囲で震度5強や5弱の揺れを観測しました。この地震による津波はありませんでした。

震度6弱を観測したのは大阪北区、高槻市、枚方市、茨木市、箕面市。また、京都市の中京区、伏見区、西京区などで震度5強を観測したほか、東京、九州まで広範囲に渡って揺れを観測しました。

気象庁HPより

大阪府北部では19日午前0時までに震度3を1回、震度2を5回、震度1を11回も観測。午前0時31分ごろには大阪府北部と京都府南部で震度4を観測する地震がありました。

今後も同程度の余震に警戒を

気象庁によると、揺れが強かった地域では1週間程度、最大震度6弱程度の地震に注意が必要ということです。京都大学防災研究所地震予知研究センターの西村卓也准教授によると、これ以上の大きな地震が発生するリスクは排除できないとして警戒を呼びかけています。

死者4人、負傷者は300人以上

また、今回の地震で、大阪府高槻市内にある高槻市立寿栄小学校のプール横の壁が崩れ、9歳の女児が壁の下敷きになって心肺停止の状態で病院に運ばれましたが、9時12分に死亡が確認されました。市教育委員会は、この塀の高さが2.2メートルを超えており、補強のための「控え壁」はなく、建築基準法に違反しているとの見解を明らかにし、これを受けて高槻市長が謝罪しました。

さらに、東淀川区で民家の壁が倒壊し、下敷きになった80歳の男性の死亡が確認されたということです。

また、茨木市内に住む85歳の男性が自宅の本棚の下敷きとなり、心肺停止の状態で病院に搬送されましたが死亡が確認されました。

そして、高槻市は新たに、81歳の女性が倒れたタンスに挟まって死亡したと発表しました。

19日、新たに1名の死亡が確認され、これでこの地震による犠牲者は5人となりました。

19日午前8時現在、負傷者は6府県で376人となっています。

建物や水道管など、被害相次ぐ

各地では建物の被害も相次ぎ、大阪府内12市町で423棟、この数は今後さらに増える見込みです。京都府でも住宅被害が64件あったということです。

また大阪府内で約17万戸、兵庫県内で約500戸が一時停電しましたが、18日夜までに復旧しています。国土交通省によると、18日午後5時までにエレベーター内の閉じ込め事案が大阪や京都など5府県で計214件も発生したということです。

大阪ガスによると、大阪府内のガス供給の全面復旧は26〜30日を見込んでいるとしています。

厚生労働省によると、高槻市では断水などで約14万人に影響。水道水が漏れるなどしている地域もあるということです。

大阪府吹田市の国立循環器病研究センターでは貯水タンクが破損。症状の重い患者40人を転院させたということです。

帰宅困難者が多数、駅は大混乱

また、帰宅時間になっても主要な鉄道路線が再開しなかったため、淀川にかかる新淀川大橋は、大阪市中心部から府北部まで徒歩で帰宅しようとする人と中心部まで戻ろうとする人で大混雑しました。

大阪メトロ御堂筋線は午後9時40分、JR大阪環状線は午後10時10分に運転を再開しましたが、駅では運行の再開やタクシーを待つ人の長蛇の列ができました。18日は、JR在来線が約3800本の運休や遅延となり、計約240万人に影響しました。

JR西日本によると、学研都市線とおおさか東線は18日深夜に再開。

JR京都線と大阪モノレールは19日午前8時現在も運転見合わせとなっています。

空の便も大きく乱れ、関西エアポートによると、18日午後3時までに大阪（伊丹）空港で82便が欠航しました。

大阪府内には避難所も設置、KDDIがWi-Fi SPOTを無料開放

また、大阪府内では大阪市や高槻市などを中心に518カ所の避難所を設置。1300人以上が自主的に避難しているということです。

今回の地震を受けて、携帯大手のKDDIは18日15時に大阪府全域のau Wi-Fi SPOTを無料開放しました。

地震に関するデマも拡散、注意呼びかけ

また、今回の地震を受けて「京セラドームにヒビが入った」「シマウマが脱走した」「電車が脱線」など、SNS等にデマが拡散されました。こうした情報の真偽については今後も注意が必要です。

以下、一般人のSNS投稿による、現在までの被害状況などをまとめました。

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