レバンドフスキ(左)はやはり要注意の存在。絶対的支柱が不在の日本にとっては、本田(右)の状態がさらに上向くことも浮上の鍵となる!? (C) Getty Images

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 ロシア・ワールドカップに向けての重要な欧州遠征で、日本代表は勝つことができなかった。現地時間3月27日には、ウクライナ代表とベルギーのリエージュで対戦。1点ビハインドの前半終了間際に槙野智章のゴールで一時は追いついたものの、69分にオレクサンドル・カラファエフに勝ち越しゴールを奪われ、その後は追いつくことができなかった。
 
 1-1に終わった23日のマリ戦に続いて白星を挙げられず、1分け1敗で欧州遠征を終えた日本代表の結果を、本大会で対戦する国のメディアはどのように捉えているのかが興味深いところだが、グループステージ3戦目で激突するポーランドのメディアは手厳しい評価を下している。
 
 放送局『TVN24』は、「ポーランドのライバルは、カオスな状況に陥っている」と見出しを打ち、さらに次のように日本の苦戦を伝えた。
 
「マリ戦に続き、ウクライナにも苦戦した日本は、自分たちの形を見出せずにいる。ヴァイッド・ハリルホジッチは経験値の低い選手をテストしたが、彼は本大会に向けて楽観的になることができなかった。守備では速すぎるコノプリャンカに容易く破られ、為す術がなかった」

 
 同日に“仮想日本”と位置付けた韓国戦に臨んでいたポーランドは、3-2と撃ち合いを制している。そのことにも同メディアは触れ、母国の現状を冷静に分析した。
 
「日本を想定した韓国との試合は、ポーランドにとって貴重なテストとなった。ポーランドは本大会前最後のスパーリングマッチで、3バックシステムを試し、攻撃面においてはイニシアチブを握った。ただ、守備面では大きなミスが目立った。守護神のシュチェスニーがいなければ、違う結果になっていただろう。とくに集中を欠いた後半の出来は満足できない」
 
 32分に先制点を決めたロベルト・レバンドフスキも試合後、「攻撃面でも少しサポートが足りなかった」と反省を口にした。だが、キャプテンにして、チームの不動のエースは、約2か月後に迫った本大会での躍進に自信を漲らせている。
 
「僕も含め、ポジションにこだわりすぎてチャンスを創り出すことが困難になったんだと思う。その点においては、改善の余地があるね。でも、一人ひとりが見直せば、僕らの攻撃は必ず、対戦相手の脅威になるはずだよ」
 
 本大会までのスキルアップに自信を覗かせたレバンドフスキを擁するポーランド。この欧州遠征を通して辛辣な評価を受けてしまったハリルジャパンは、彼らにいかにして挑むのか? 明確な対策が求められる。

【PHOTO】日本1-2ウクライナ|槙野の同点ヘッドは実らず。欧州遠征は1分1敗…