会見を行うバンダリン氏=4日、西帰浦(聯合ニュース)

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【西帰浦聯合ニュース】国連教育科学文化機関(ユネスコ)の政府間委員会が4日、韓国・済州島で始まった。バンダリン事務局長補は記者会見で、韓国や日本など9カ国・地域の団体が推進した旧日本軍の慰安婦関連資料の世界記憶遺産登録が見送られたことについて、「(ユネスコの)財政的な問題のためではない」と述べた。

 日本が分担金を武器にユネスコに圧力をかけ、登録が見送られたのではないかとの質問に答えた。ただ、「詳しくは分からない」とした。

 また、「ユネスコが追求するものはすべての国の文化を尊重し、認識すること」として、「世界は完璧ではないため、壁にぶつかる場合もある」と説明した。

 会見に同席したユネスコ韓国政府代表部の李炳鉉(イ・ビョンヒョン)大使は「慰安婦関連資料の登録見送りをユネスコ分担金問題とリンクする報道があるが、公式に確認されていない」として、「ユネスコは米国が以前から分担金を支払わず、財政状況が良くない」と述べた。その上で、「ユネスコは加盟国が分担金を決められた時期に条件なしに支払うことを求めている」と伝えた。

 委員会には175カ国・地域の代表ら約1000人が出席した。9日まで開かれる。今回はドイツのオルガン製造技術やイタリアのナポリピザなどの無形文化遺産登録を審査する。

 19件が登録されている韓国は2年に1件しか登録申請できず、今年は審査対象がない。来年に「シルム」(朝鮮半島に伝わる相撲)の審査が行われる。