東名死亡事故、石橋容疑者の地元での評判

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 今年6月に東名高速道路で妨害行為をしたうえに、追い越し車線に被害者の車を無理やり停車させ、追突事故を起こさせたとして、神奈川県警は10月11日、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死傷)の疑いで石橋和歩容疑者(25才)を逮捕した。

 この事故で亡くなったのは、萩山嘉久さん(享年45)。幼い頃から車好きだった嘉久さんは、自動車メーカーに10年間勤めた後、自動車整備会社を設立。27才の時、仕事で出会った妻・友香さん(享年39)と結婚し、2人の子宝にも恵まれた。嘉久さんの母・萩山文子さん(77才)は語る。

「夫婦仲がとてもよくて、一緒にいるときはいつもくっついていました。ふたりとも娘を溺愛していてね。休日はいつも家族で旅行していた。事故の1か月前にもディズニーランドに遊びに行っていました。嘉久は仕事がどんなに忙しくても運動会などの学校行事には必ず参加していたし、子煩悩な父親でした。私は女の子がいなかったから、友香ちゃんは実の娘のような存在だった。向こうも私のことを『マミイ』って呼んでくれて…。私は彼女に文句を一度も言ったことがなく、けんかをしたこともありません。本当に自慢のお嫁さんでした」(文子さん)

 娘たちにとっても自慢のパパとママだった。

「2人とも両親が大好きで、『パパとママを世界でいちばん尊敬している』と言っていました。よく『パパ、お仕事頑張ってね』というお手紙を書いていて、嘉久はその手紙を読み返しては、日々の仕事の活力にしていた」(文子さん)

 絵に描いたように幸せな家庭だった嘉久さん一家。それを一瞬で絶望のどん底に突き落とした石橋容疑者は、どんな人物だったのか。彼の素顔を探るべく、本誌は福岡県中間市に飛んだ。かつて筑豊炭田の一角として栄えたこの町で石橋容疑者は暮らしていた。

◆小学校卒業アルバムには無気力な言葉の数々

 自宅は築30年の木造アパート。1LDKで家賃は3万3000円。「石橋」と書かれた集合ポストは、花柄のシールで飾られている。石橋容疑者の知人が語る。

「和歩は男ばかりの3人兄弟の真ん中で、小さなころからガタイは大きかったけど、大人しい子やったけ。とにかく全然しゃべらんち。教室でも1人でぼーっとしとることが多かった。この辺りは中高でグレる子も多いんやけど、彼は髪も染めず、近所の学校に通っていた」

 小学校時代の卒業アルバムには、あどけない彼の姿が収められている。「おれ」と題した卒業文集にはこんな言葉が綴られていた。

《図工の時間、どうやっていいのかわからなかったので、なんにもしませんでした》
《6年生になってぼくはしゃべるようになりました。やすみじかんには、みんなといっしょにドッジボールもしています》

 続く自己紹介スペースに並ぶのは、無気力な言葉の数々。

《好きな授ぎょう ありません》
《あこがれの人 いません》
《しょうらいの夢 ありません》

 静かな人生が変化したのは、高校2年生の時。両親が離婚し、前後して石橋容疑者は学校を中退してしまったという。

◆怒鳴り散らし、小銭を投げつけてくる

「兄と弟は父親に引き取られて、和歩だけがこのアパートで母親と暮らすことになってな。母親は無職で、生活費はすべて和歩が出していたけん。2年前から建設会社で働き始めたんやけど彼女と同居するようになって無断欠勤が多くなった。その最中にあの事故を起こして入院したっち、会社はクビになったと聞いちょる」(前出・石橋容疑者の知人)

 報道で事故を知った知人の中には、直接石橋容疑者を問いただした人間もいた。

「『お前はなんてことをしたんや!』って怒ったんよ。そしたら彼は、『悪かったと思っとる』と言っとった。『向こうから絡んできたんや。思わずカッとなった』と弁明の言葉もあったち。うちら普段のあいつを知っとるけ、想像つかん部分もあるっち。近所の子供が熱出た時に車だしてくれたり、出張いうたら駅まで送ってくれたり。運転すると豹変する男もおるけど、和歩は違うち。いつも安全運転やったけ、同乗してた女にかっこつけようとしたんと違うか」(別の知人)

 この言葉を裏付けるのが、近所のコンビニ店員の証言だ。

「1人で来ると普通なのに、女と一緒やとひどい態度なんよ。やたらイキっとお、『なんでレジそんな遅いんか!』いうて怒鳴り散らして、小銭投げつけてくるち。いつも女があおるけん。もう殴るぞと思ったこと何回もあるち」

 友人らは“安全運転”だったと証言したが、この半年、石橋容疑者は常習的に走行妨害をしていた。

 事故1か月前の5月8日、車を運転中に突如減速し、追い抜いた車を追跡して停車させ、窓ガラスを殴打。直後にも走行妨害で別の車を止めさせ、運転席のドアを蹴っていた事実が報じられている。

「5月9日には、追い越そうとした車に自分の車を寄せて接触し、自動車運転処罰法違反容疑で書類送検されています。この時は起訴猶予処分でした」(地方紙記者)

 本誌・女性セブンは石橋容疑者の母親に話を聞こうと自宅アパートを訪れたが、終日留守。

「息子の逮捕後は逃げるように家出て行ったけ、今は誰もおらんち」(近隣住人)

 離婚した父親の住む実家も訪ねたが、取材に応じることはなかった。もし証言通り、同乗した女性の前でかっこつけるために起こした行動だったとしたら、あまりにも身勝手すぎる。

※女性セブン2017年11月2日号