ジェラード氏、PKの「ABBA」ルールに懐疑的「今までの方が良い」

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 かつてリヴァプールで活躍したスティーヴン・ジェラード氏が、PKの「ABBA」ルールに待ったをかけた。イギリス紙『ミラー』が6日付で報じている。

 6日に行われたアーセナル対チェルシーのコミュニティシールドはPK戦にまで発展した。最終スコア4−1でアーセナルがチェルシーに勝利している。同試合ではPKのルールが「ABBA」ルールに変更された。このルールは、AチームがPKを蹴った後にBチームが蹴り、再度BチームがPKを蹴った後にAチームがPKを行うというもの。イギリスで初の試みとなっている。

 PKの新しいフォーマットとなる可能性も秘めている「ABBA」ルールだが、ジェラード氏はこのルールに懐疑的である。従来の「ABAB」ルールでは、最初に蹴るAチームの方が有利に働くと言われているが、同氏はテスト段階のルールについて改善策にはならないと主張。

「私は今までのルールの方がいいと思う。緊張感と興奮が味わえるよ」と述べたジェラード氏。続けて「Aチームのキッカーがミスすれば、Bチームにとって心理的に有利に働くはずだ。さらに、もう一度AチームがPKを失敗すれば、2−0になる可能性がある。BチームはPK戦を有利に続けられる」とコメント。

 さらに、元イングランド代表MFグレン・ホドル氏もジェラードに同意している。「キッカーは蹴る前に考えてしまうんだ、失敗した状況をね。もし従来のルールでファーストキッカーが失敗すれば、相手に2点のリードを許してしまう可能性がある。そう考えたら最初に蹴りたがる人はいるだろうか?」と言及。新たなPK案は改善の余地があるとしている。

 なお、同紙はインターネット版に「ABBAルールは定着するべきか、否か」というアンケートを実施。76パーセントもの人が「ABBA」ルールに否定的である。