長女(3)を乗せた自転車が颯爽と坂道を下っていく。今朝はパパがお見送りだ。午前8時半、いつもの場所から迎えの幼稚園バスが発車すると、オリエンタルラジオ中田敦彦(34)は、やさしい笑顔で手を振った。

 松本人志(53)への批判発言で渦中の中田は現在、騒動に関しての発信を絶っている。その沈黙は、ある覚悟の表われだと芸能関係者は話す。

「現在の吉本興業・大粼洋社長は、ダウンタウンの育ての親。中田は吉本退社を覚悟して一連の発言をしている。 じっさいに、会社から止められてもSNSでの発言をやめなかった」

 5月中旬以降、さすがにSNSの更新をやめた中田だが、妻の福田萌(32)も独立を応援していると、お笑い関係者は言う。

「恐妻家の中田は、いつも妻に仕事の相談をして決めている。独立には、嫁のほうが積極的だという噂がある」

 騒動の発端は、脳科学者の茂木健一郎氏(54)がツイッターで「いまの日本のお笑い」を批判したこと。松本は即座に反論したが、中田は茂木氏に同調した。テレビ番組で茂木氏が松本に直接謝罪したあとも、中田は茂木氏を擁護する発言をブログに記した。

 慶大卒のインテリ芸人・中田が、帝王・松本に弓を引いたのだ。7月中旬、本誌は娘を見送った中田を直撃。中田は穏やかに語り始めた。

ーー吉本を退社して、独立すると聞いたが?
「いや、ないです、ないです。円満にやらせてもらっていますよ」

ーー吉本に、いづらくはない?
「仲よくやってくれよと、吉本としては思っているんでしょうけど、僕も表現者として、考えを表現していくのは普通のことだと思っていますから」

ーー具体的にマイナスになることは?
「いまのところはないです。吉本サイドとは、しっかり話もしましたし」

ーーこれからもオリエンタルラジオとしてやっていく?
「もちろんです。辞めないですよ。(相方の藤森慎吾は)今回のことを心配していましたね」

ーー奥様はなんと?
「基本的に、すごく応援してくれているんで。彼女も心配はしていましたけどね、やっぱり。松本さんとは、まだしゃべってないので(笑)」

ーー吉本に残って、今後心配はない?
「辞めろとは言われないと思いますよ。ただ、それは現時点でのことで、これからどうなるかはわからない。皆 さんにはスリリングに楽しんでいただければいいかな。今回のことはノンフィクションでありフィクション。今後どう展開していくか、僕もハラハラしながら楽しむしかないですね(笑)」

 進むも覚悟なら、残るも覚悟。中田は覚悟を持って残留するようだ。
(週刊FLASH 2017年8月1日号)