全51編成のうち、わずか4編成しかない山手線の新型車両E235系電車。なかなか目にしないかもしれませんが、この車両に簡単に乗れる方法があります。

あと何本待てば新型車両が来るかがわかる

 2015年11月に、「量産先行車」の1編成がデビューした山手線の新型車両E235系電車。いよいよ2017年5月22日(月)より「量産車」の投入が始まりましたが、まだその数は、山手線全51編成のうち、わずか4編成(2017年6月2日現在。量産先行車と量産車の合計)。出会える確率は単純計算で8%程度のため、ふだんから山手線を利用していても、目にしたことがない人もいるかもしれません。


営業運転開始を前に、山手線で試運転を行っていたE235系の量産先行車(2015年9月、恵 知仁撮影)。

 そんなE235系に、簡単に乗れる方法があります。JR東日本の公式スマートフォンアプリJR東日本アプリ」を使うのです。

 アプリ内のメニュー「列車に乗る」から、「列車走行位置(山手線トレインネット)」を開きます。そうすると、山手線内回り・外回りにおける現在の列車走行位置が表示されます。E235系を使用した列車は専用のアイコンで表示されているため、自分がいる山手線の駅で、あと列車を何本待てば新型のE235系がやって来るかが、すぐにわかるのです。


JR東日本アプリ」における、山手線の列車走行位置表示画面。E235系は専用のアイコンで表される。

 ちなみに、この画面でそれぞれの列車アイコンをタップすると、その列車の号車ごとの室温、混雑の度合い、車いすやベビーカーを利用しやすい多目的スペースの有無などが表示されるため、すいている車両を選んで乗ることもできます。

アプリにE235系を明示したワケとは? 今後、山手線はすべて新型車両に

 JR東日本は、アプリにおいてE235系を専用のアイコンで明示する理由について、以下のように話します。

「当社の新たなフラッグシップ(もっとも力を入れているもの)として誕生したE235系に、より多くの方に乗っていただきたいからです。アイコンの表示はE235系がデビューした当日、2015年11月30日から開始しました。アプリを通じて、『E235系が走っているな』という様子を楽しんでいただきたいという思いもあります」(JR東日本

 現在まだ4編成しかないE235系ですが、JR東日本が2017年4月に発表した計画によると、2017年度末までに15編成の量産車が(うち、すでに3編成がデビュー済み)、さらに2020年春ごろまでに34編成の量産車が投入され、山手線の車両はすべてE235系になる予定です(2015年登場の量産先行車1編成と合わせ50編成550両。山手線は現在の51編成から1編成減る)。そのため今後、逆にレアになった既存車両のE231系500番台をアプリで探して乗る、なんてことになるかもしれません。

【図表】「量産先行車」と「量産車」で異なるE235系の内装


E235系は、2015年11月にデビューした量産先行車と、2017年5月から投入された量産車とで内装が異なる(画像:JR東日本)。