これまで100を超えるご近所トラブルを紹介してきたこのコーナーだが、多くのケースで共通しているのは、「はじまり」はほんのささいな、普通なら何とも思わないようなことだということだ。

埼玉県のKさん(10代女性・学生)の祖父母宅で起こっている問題も、まさにそう。Kさん一家のつまらない落ち度を上げつらい、異常なまでに粘着するお隣――。「こちらが悪かったのだから」と耐えている祖父母の我慢も、もう限界一歩手前だという。

うっかり子どもが敷地に入ってしまい

実家から都内の大学に通う学生です。うちの祖父母も、ご近所トラブルに悩んでます!

祖父母は私の家から、車で10分ほどのところに2人で暮らしてます。

その家で、ちょっと前に親戚の集まりがありました。叔父さんのところの小さい子ども(私の従兄弟)も来てたんですけど、退屈がって「外で遊びたい!」と言い出したので、家の庭で遊ばせることになりました。

私がお守り役だったんですけど、母にちょっと手伝いを頼まれて、ほんの一瞬目を離してしまったんです。すると――。

「何やってんの、あんたたちっ!」

女性の怒鳴り声が、庭の方から聞こえてきました。

私たちが慌てて駆けつけると、そこには、ヒステリックに子どもたちを罵倒するおばあさんと、呆然とする従兄弟たちの姿が。

「○○(祖母)さん! お宅の子どもが、うちの庭に勝手に入ってきたんですよ! どんな教育をしてるんです?!」

謝っても許してくれず...

見ると、確かに従兄弟たちは、祖父母の家の敷地を超えて、お隣さんの庭に入りこんでしまってました。

とはいえ、両家の敷地には塀などはっきりした境はないんです。久々に来た従兄弟がつい足を踏み入れてしまったのも、普通だったらしょうがないと思います。でも、お隣のおばあさんはそんなことお構いなしに、すごい大声で怒ってます。ついには、従兄弟たちは泣きだしてしまいました。

「本当に、うちの孫がご迷惑をおかけしてすみません。なにしろ、庭の境がわかりにくいものですから......」

すぐに祖父母が出て行って謝りに謝り、なんとかその場は収まりました。

つい数年前に越してきたばかりのお隣さん。あんまり人付き合いはないけど、これまでは目立ったトラブルとかはなかったらしいんですが、しかしこの日を境に、祖父母にさまざまな嫌がらせが始まりました。

せっかく出したゴミを戻してきて...

最初は、回覧板をちゃんと渡してくれず、地面にそのまま投げ捨ててる、というくらいのものでした。しかし、祖父母がそのたびに従兄弟の件を謝るのに調子に乗ったらしく、どんどんやることが酷くなっていったのです。

朝、出したはずのゴミをわざわざ持って帰ってきて、家の前に置いておく。

それどころか、自分の家の生ゴミを庭に捨ててくる。

画像はイメージです(Kevin Gessnerさん撮影、Flickrより)

最悪なのは、祖母が大切に育ててた庭のひまわりを、勝手にすべて切ってしまったのです。そのときの言い分が、

「庭の境がわかりにくいから、うちの花かと思った!」

だと言います。私は聞いてて、仕返しをしてやりたくてしょうがなかったのですが、「元はうちが悪かったんだから......」と祖父母はただ耐えるばかりで、文句らしい文句もいいません。

しかし最近では、祖母が家を出るのを窓から監視していて、出かけようとすると「アハハハハッ!」と意味もなく大声で笑うのです(私も一度見ました)。ここまで来ると、次に何をするのかわかりません。祖母に危害を加えられたら――と父に言われたこともあり、我慢していた祖父も現在、警察に届ける準備をしているそうです。