高い期待を受けながらも、ここまでなかなか期待に応えられていなかった大迫勇也。うまいプレーはみせても、なかなか得点に絡めていない点が批判ポイントとなっていたのだが、しかし今シーズンはここまで3試合で1得点1アシスト(ポカール2得点)、kicker採点平均では2.67と好成績をマークしているところだ。

確かにこれまでの道のりは、決して容易なものではなかった。「勇也のことは、特別な話題となっていた」と、シュテーガー監督が語るように、同選手はこれまで幾度となく批判を浴びており、その度に首脳陣は大迫を擁護。「彼は素晴らしい選手で、うちにとってベストプレーヤーの1人だ」との評価を述べてきた。

だからこそ、マネージャーのシュマッケ氏にとって、今回の活躍は決して驚くようなことではない。「長い間、我々は彼が良い選手だと言い続けてきたではないか。今は良いプレーをみせて注目を集めているね」

さらにシュテーガー監督は、今回の活躍の理由について、「今、彼はセンターフォワードでプレーしており、そこで見出したのだろう」と分析。「これまでは別のポジションでプレーすることが多かった。」と振り返るように、2014年にケルンに加入して以降、ケルンが1トップを採用するなかで、トップ下やウィングなどでなかなか自分の場所を見出せない日々が続いていた。

しかしながら今シーズンからケルンは2トップを採用。モデストと並んで、本職でプレーするようになった大迫は遂にブレイクを果たしており、シュテーガー監督は「うまくプレーできるようになって、クラブのみんなが喜んでいるよ。彼はそのクオリティでチームに貢献しているし、非常に良い感じで、あらゆるプレーをみせている。これで勢いづくといいね。」と喜びをみせてる。「彼は決して諦めることがなかった。だから嬉しいんだ」

これほどのパフォーマンスを見せれば、大迫との将来について思い描くことは当然の流れた。「そのときが来るなら、我々は話し合いを行うよ」とシュマッケ氏はコメント。このままの活躍を見せるならば、大迫に新たな契約がケルンから打診されることになるだろうが、しかし仮にこのままの活躍を続けていったとき、契約を今季まで残す大迫勇也の価値がさらに上がっていく可能性についても、ケルンの首脳陣の頭にはあるかもしれない。