ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 石田 隼&本田礼生インタビュー「聖ルドルフとの戦いは僕らのターニングポイント」
ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン青学(せいがく)vs聖ルドルフがついに開幕。「今回の試合はとっても重要なんです」と真剣な表情で語る、大石秀一郎役の石田 隼と菊丸英二役の本田礼生の対談インタビューが実現。不動峰公演の前から、“この時”を待っていたというふたりの思いとは…。今、新たな戦いの火蓋が切って落とされる!

撮影/すずき大すけ ヘアメイク/山崎初生 取材・文/野口理香子

黄金(ゴールデン)ペアだから築けた信頼関係



――まずは不動峰公演を見逃した方のために、それぞれが演じるキャラクターを紹介してもらえますか?

本田 僕が演じる菊丸は、自由奔放で明るくて行動型。チームのムードメーカーでもあります。心の底から明るく見えるように、っていうのを大事にしています。“明るく”って難しいんです。

――本田さんご自身も明るいので、すんなりやれているのかと。

本田 いや、けっこう苦戦してたよね?
石田 礼生はもともと明るい性格なんですけど、“明るさを常に保つ”っていうのが難しいのかもね。
本田 明るさがお芝居っぽく見えたらダメだと思うから、心の底から楽しんでいる様子を演じたいです。

――では、石田さん演じる大石は、どんなキャラクターですか?

石田 青学テニス部の副部長で、頭も良くて、一言で言うと「好青年」。優しくて、常に周りに気を配っていて、鍵当番も任されていて。責任感がものすごく強くないとできないですよね。でもたまに天然なところもあったり。
本田 割とそのまんまだよね。大石よりは、天然要素が強いと思うけど。
石田 おい(笑)。

――撮影のあいだもイジられてましたよね(笑)。しっかりしているところも大石に似ているということですが、どういうときにそう思いますか?

本田 テニスが一番うまいんです!
石田 いえいえ…。
本田 謙遜しなくていいから。もう上手さの次元が違います。ここだけは本当に褒めていいです。
石田 ここだけってなんだ!(笑)
本田 アハハ。今回のテニミュ3rdシーズンは、隼くんがみんなを助けてくれているんです。
石田 テニスをやったことがない人とか、利き手が逆な人とかいるから、難しいと思うんですけどね。テニスの経験者にしかわからない感覚みたいなのもあるし。

――なるほど。

石田 聖ルドルフのみんなにはキレイなフォームを教えて、青学のみんなには、フォームが身についてきたと思ったら、ボールを意識してとか、ラケットの面を意識してとか言ってます。そのほうが、お客さんにより伝わりやすくなるから。
本田 急にマジメになるんですよ、テニスの話になると(笑)。

――石田さんはテニス歴9年なんですよね。

石田 テニスを始めたキッカケは、『テニスの王子様』だったんですよ。家族みんながテニスをするから道具も揃ってるし、これはやるしかないと。それで、部活でテニス部に入りました。テニス大好きです!! 無性にテニスしたくなってきちゃった!! 

――すみません、話がそれてしまいましたが、そのほかに石田さんがしっかりしているなと感じる瞬間はありますか?

本田 僕が突拍子もないことをするキャラクターなんですが、「これやったら面白いな」って思いついたことを打ち合わせナシにやっても、隼くんは必ず拾ってくれるんです。
石田 大石を演じると決まったときに、菊丸をずっと追っていこうと決めたので、見逃しはしないですね。それに礼生のことを信頼してますから。

第一印象は「イヤなヤツ」だった!?



――おふたりが出会ったのはこの現場が初めてですか?

本田 お互いに顔と名前は知っていたんですけれど、ちゃんとしゃべったのはこの現場だよね。
石田 共通の知り合いがいて、その人の舞台を観に行ったら、礼生も出てたんだよね。で、そのときの礼生の役がクールでヒール寄りの役だったから、第一印象は「絶対イヤなヤツだろうな」と(笑)。

――本田さんが役にハマっていたんですね(笑)。

石田 そうなんです! 顔合わせのときに「(クールな役とは)正反対の菊丸役だけど大丈夫なのか!?」って思っちゃうほど(笑)。もちろん、すぐに誤解は解けたんですけどね。
本田 僕は、隼くんは天然要素ない人だって思っていたよ。しっかりしているなって。
石田 だんだんとボロが出てきたってこと?(笑)

――「天然」だっていう自覚はあるんでしょうか…?

石田 えーと…僕、言い間違いが多いんですよ。
本田 すさまじく。最近だと、「おみやげ」のことを「もみあげ」、「カミングアウト」のことを「ハプニング」って言ったり。
石田 朝早かったから寝ぼけてただけだよー!
本田 違うよ! このあいだも、「あの映画長いよねー」って言ったら、隼くんが「1時間60分あるもんね」って。いや、それ2時間のことだからっていう(笑)。
石田 あ〜、あれはミスったな〜。

――(笑)。では逆に、本田さんのここだけな話、ありますか?

石田 実は、朝が弱い。
本田 これは本当にそう。だから、地方に行ったときとか、部屋の鍵をあらかじめ隼くんに渡しておいて、朝起こしに来てもらってます。
石田 でも、部屋の鍵を渡しに来るときに限って、バリバリ起きてたりする!(笑)