2000年代後半に脱北するまで、北朝鮮の金日成、金正日政権下で、朝鮮労働党専属楽団のギタリストを務めた経験を持つ「脱北ミュージシャン」、李相峯(イ・サンボン)氏(仮名・年齢非公表)。独裁体制を礼賛する宣伝歌、軍歌には、その時々の政権の思惑や意向が如実に反映される。前回記事で、李氏が披露した「イムジン河」は金日成政権時代の歌で、対話による朝鮮半島統一を目指す金日成国家主席の「温和路線」を象徴していた