敵味方がそれ手に入れようと争っているが、双方とも、それが何か知らない。キプリングの冒険小説はいつもそうだ、とヒッチコックが言って、自分の作品でも頻繁に利用した作劇法。しかし、これはさらに元ネタがある。ルイス・キャロルの『スナーク狩り』だ。ハイデガーは、実存 dasein がモノに先立つことの実証として、モノを探す例を挙げた。モノを探すとき、実存はすでに探されるモノを先に見つけている。が、典型的なドイツバカ