20世紀を代表する経済学者J.M.ケインズの『平和の経済的帰結』を、21世紀の現代に読む意味とは(写真:NOV/PIXTA)世界が密接につながるグローバル経済では、国内の経済状況が悪くなると、自国ファーストが支持を得やすい。とりわけ戦争という国難においては、その傾向は強まる。1919年の第1次世界大戦終戦直後、敗戦国ドイツに強硬な態度をとる国々に対し、異を唱えたのが、20世紀最高の経済学者とも称されるジョン・メイナード