新聞や雑誌でおなじみの川柳。最近では「サラリーマン川柳」から名称を改めたものの、略称「サラ川」として、多くの応募作品を集めている。俳句と同じく五七五の字数だが、季語があって、芭蕉や蕪村、子規など有名な俳人とともに、世界から伝統日本文化として仰ぎ見られることの多い俳句に対し、川柳は、どちらかといえば、詠み人知らずが多く、庶民の憂さを晴らすための遊びとして低く見られてきた感がある。本書『日本の風