海外旅行や出張、ふとした外出先で、思いがけず昔の知人にばったり、という経験はないだろうか。それだけならうれしい出会いであり、旧交を温めるきっかけになるかもしれない。しかし、もし相手が二人連れで、それが“一緒にいるはずがない二人”だったとしたら、いらぬ詮索だと知りつつも、事情を探りたくならないだろうか?■学生時代の殺人事件と「一緒にいるはずのない二人」『マドンナの宝石』(ヘンリー川邉著、幻冬舎刊)は