ここ数年間で、「酒場」はずいぶん身近な存在になってきたと思う。吉田類、太田和彦といった酒場探究家が注目されるようになり、今までは入りづらいと敬遠されてきた大衆酒場が人気を集めたり、大手の飲食チェーンが積極的に居酒屋業態を取り入れたりと、居酒屋文化というものが日常の中でリーズナブルに楽しめるプチトリップといった役割にのし上がってきた感がある。書店やコンビニで「居酒屋ガイド本」を見かける機会もグッと増