日本経済新聞の中国語公式サイト「日経中文網」は5月29日、タレントの蒼井そらさんが語る「経済コラム」を掲載した。4月26日に続き、連載2回目だ。中国で蒼井そらさんは知名度が高い。中国版ツイッターの微博(ウェイボー)では、「経済も分かるのか。すごい」などのコメントも寄せられた。

 蒼井そらさんのこれまでの出演作品の多くは、中国では所持が禁止されている部類のものだが、中国人は男性を中心に、さまざまなルートで入手して鑑賞している。「私に人生の真実を教えてくれた」などとして、蒼井さんは「蒼老師(蒼先生)」などと呼ばれるようになった。「日経中文網」も連載の通しタイトルを「蒼老師が経済を学ぶ」とした。

 5月29日のテーマは「私の経済指標」。円安により3年前と比較すれば、中国では出費が多くなったように感じ、もしも1万元(約20万円)の報酬をもらえば、日本円では7万円も多くもらった感覚がするなどと論じた。

 その他、日本でアルバイトをしていた時の時給は700-850円だったことや、日本の学生は1回の食事に500円程度をかけると紹介し、「北京では今、カフェラテ1杯が日本円にすると540円ほど」などと日中双方の物価に触れた。

 全体として、経済について専門的に語るのではなく、自分の体験にもとづいて為替レートや日常生活における日中物価の間隔を比較するという、「背伸びはしない」内容だ。

 「日経中文網」が微博の公式アカウントに、上記コラムの一部を掲載したところ、コメントが続々と寄せられた。「あ、連載2回目だ。いろいろ教えてください」、「蒼先生は経済も分かるのか。すごい」、「先生にはかつて、保健体育を教えていただきました。今度は経済を教わります」といったコメントが並んだ。

 蒼井さんの人気に首をかしげる意見もあるが、強い批判は見当たらない。「飲食店でバイトをしたが、理由もなく給料をもらえないことになった。私は日本政府によい感情を持っていないが、日本には長所があるよ。少なくとも、働いた者に給料を払わないなんてことはないからね」との書き込みもある。

 蒼井さんの登用は、日本経済新聞としては珍しい例に属すると思われるが、サイトの読者層拡大という点では、奏功しつつあるように見える。(編集担当:如月隼人)(写真は蒼井そらさんのコラムを掲載した日経中文網頁のキャプチャー)