中国メディアの大公報は19日、中国の自動車メーカーは中国人消費者から「中国メーカーの自動車は消費者から技術的に立ち遅れ、デザインは模倣」などと認識されていると伝え、中国メーカーはいつになったら海外メーカーの支えから脱することができるのだろうかと論じた。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディアの大公報は19日、中国の自動車メーカーは中国人消費者から「中国メーカーの自動車は消費者から技術的に立ち遅れ、デザインは模倣」などと認識されていると伝え、中国メーカーはいつになったら海外メーカーの支えから脱することができるのだろうかと論じた。

 記事は、中国の自動車メーカーが品質を向上させるには、「海外メーカーとの協力推進しか方法がない」状況であると考えていることを伝える一方、海外メーカーの協力のもとで自動車を発売していることは「長期的に見た場合、果たして有効な策といえるだろうか」と疑問を呈した。

 続けて、中国メーカーは現在、自動車市場において「ブランディング」と「良好なクチコミの形成」に注力しているとし、中国自動車メーカーの吉利汽車はスウェーデン自動車メーカーのボルボの安全技術を導入した自動車を初めて市場に投入したことを紹介。ボルボの安全技術は中国人消費者の間で信頼性が高いことを背景に、中国メーカー同士の争いにおいて吉利汽車のブランド力は一定の向上が見込めるはずと論じた。

 一方で、中国メーカーが自ら開発した技術で品質の高い自動車を生産できるようになるまで「非常に長い道のりが必要になる」と指摘。さらに高級車の観点から見て、自動車のサイズ、デザイン、内装、スペックなどは消費者の立場から検討する必要があり、「最高の技術を詰め込めば高級車になるわけではない」と指摘し、海外メーカーの技術を導入している中国メーカーにとっては「大きな課題の1つ」と論じた。

 さらに、中国の消費者が自動車に求めるニーズが高度化しているなか、海外メーカーの協力のもとで自動車を生産することは「長期的に有効な策ではない」と主張し、中国メーカーが品質面での飛躍を望むならば自主的な研究開発が必須だと指摘した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)