現地9月4日、ヤンキース・テシェイラに同点弾を打たれ、マウンド上でうなだれるレッドソックス上原浩治投手 [Getty Images]

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○ ヤンキース 5x‐4 レッドソックス ●

<現地時間9月4日 ヤンキー・スタジアム>

 レッドソックスの上原浩治投手が現地時間4日、敵地でのヤンキース戦に1点リードの9回から登板。前日まで5試合8失点の上原は汚名返上のマウンドとしたかったが、へドリーのサヨナラ弾を含む2本塁打を浴びて、まさかの逆転負けを許した。

 8月12日以来セーブを挙げていない上原は、1点差で迎えた9回にマウンドへ。「スプリットが落ちない」と最近の不調について明言していた上原だったが、この日も狙われたのは伝家の宝刀スプリットだった。

 先頭のテシェイラに対して、3球続けてストレートを投げ込むと、4球目からはスプリットを連投。勝負にいった上原だったが、カウント2-2からの6球目、落ち切らなかったスプリットを右翼席に運ばれる、痛恨の同点被弾。続く6番マッキャンはストレート攻めで左飛に打ち取るが、7番へドリーにはスプリットを多投したところを再び痛打され、ボールは右翼席へ吸い込まれた。

 まさかのサヨナラ弾献上で、チームの勝利をまたしても消してしまった上原はここ5試合で3敗目。レッドソックス移籍以来、最も苦しい時期を過ごしている。1か月前には1点台前半だった防御率も、2.64まで下降。特に本塁打を浴びる割合が高くなっている点は、大きな不安材料でもある。登板過多など勤続疲労の影響は少なからずあるはずだが、黙々と投げ続ける昨年の世界一クローザー。厳しい状況に追い込まれつつあるが、一日でも早く本来の姿を取り戻して欲しいところだ。