【米国はこう見ている】田澤純一が決勝打を浴び3敗目 元女房役も「彼が3連打されるところを見たことがない」
元同僚ピアジンスキーのヒットからまさかの3連打
レッドソックスの田澤純一投手が5日(日本時間6日)のカージナルス戦で、2−2で迎えた8回に登板。2アウトから元女房役のヒットを皮切りにまさかの3連打を浴び、痛恨の1失点を喫した。チームは2−3で敗れ、田澤自身も今季3敗目(1勝)となった。MLB公式サイトは「タザワがカーズ(カージナルスの愛称)相手に決勝打を浴びる」との見出しで試合を特集している。
記事では田澤にとってカージナルスとの対戦が昨年のワールドシリーズ第6戦以来だったことを伝え、「ジュンイチ タザワは火曜日の夜、8回裏を乗り切り、クローザーのコウジ ウエハラにボールを手渡す寸前だった。3都市にわたる遠征の素晴らしい出だしとなるはずだった」と当初は順調に見えたピッチングを評している。
しかし、打者2人を簡単に打ち取ったセットアッパーは突如乱れた。今季途中まで女房役を務め、その後、レッドソックスを戦力外となっていた6番ピアジンスキーを2ストライクまで追い込みながら、左安打を許した。
「AJに投げたスプリットはそんなに悪いボールではなったけれど、低めに決まらなかった。ここから挽回しないといけない」
田澤は通訳を介してこう語っている。打撃力に定評のあるピアジンスキーだが、メジャーでも独特の性格の持ち主としても有名。率直な発言が多く、あまりに個性が強過ぎるがゆえに、ロッカールームの和を乱すとして、今季途中にレッドソックスから放出されたと地元メディアに報じられていた。
一方、古巣にリベンジを果たした格好となったピアジンスキーだが、田澤の実力は高く評価している。
「タズのボールをずっと受けてきた。すごくいいボールを持っている。オレはただ失投を願っていた。彼がオレに投げた最初の3球は失投だった。次にきた素晴らしいボールを打つことができた。すごく笑えるよね。オレは彼が3連打されるところを見たことがない。そんなことが起こるなんて思わなかった。しかも2アウトから」
また、レッドソックスのジョン・ファレル監督は「ジュンイチは8回を掌握したように見えた。2アウトで2ストライク。塁には誰もいなかった。そこから、3連続でヒットを打たれた。今日の試合の分かれ道となってしまった」と突然崩れた田澤について振り返っている。
絶対守護神の上原浩治につなぐことができなかった田澤はこの日、24球を投げてストライクは17球と球数がかさんだ。今季1勝3敗12ホールドで、通算防御率は3・40となっている。