中国の習近平国家主席は3日、韓国を国賓で訪問し、韓国の朴槿恵大統領と大統領府で会談した。共同声明では、北朝鮮の核開発に断固反対する立場を示したが、対日批判はなかった。(写真はイメージ。「CNSPHOTO」提供)

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 中国習近平国家主席は3日、国賓として迎えられた韓国朴槿恵大統領と大統領府で会談した。共同声明では、北朝鮮の核開発に断固反対する立場を示したが、対日批判はなかった。韓国メディアは、今回の会談内容は「予想とは異なる」とし、「日本の顔色をうかがっている」などと自国政府の姿勢を批判した。

 朴大統領は、首脳会談を行う前日、中国国営テレビとのインタビューで、日本政府が慰安婦問題をめぐる河野談話の検証結果を公表したことについて「国家間の信頼に背く」と強く批判していた。

 また2013年6月に開かれた中韓首脳会談でも、名指しは避けつつ歴史問題などで日本を批判。このようなことから、今回の首脳会談でも厳しい対日批判が出るとみられていた。

 韓国メディアは、中国側は全面的な対日共助を求めたものの、日米韓3カ国の安保協力を意識する韓国と「温度差」があったのではないかと推測。日本を直接批判した場合は深刻な外交摩擦に発展する恐れがあることから、韓国側がこれを避けた可能性があると指摘した。(編集担当:新川悠)(写真はイメージ。「CNSPHOTO」提供)