究極の土下座を競う「下座リンピック」開催
日本人にとって最大の謝罪である「土下座」。それでも相手が許してくれなければどうすれば良いのだろう。そこで、ワンパターンな土下座を超える「究極の土下座」は無いだろうか。例えばテレビで見かけるジャンピング土下座はどうだろう。

高く飛び上がり、ヒザと頭にダメージを負う事で「なんか可哀想なやつだな」という相手の同情心を引き出し、許しを得やすくなる。ただこの土下座はメジャーで、相手が驚かない可能性がある。もっと他では見ない土下座は無いだろうか。

例えば「恥ずかしくて地面の中に隠れたい」と表現する「逆さ土下座」はどうか。


しかしこれもありがちだ。そもそも地面の中に隠れたいように見えない。そこで回転を加え、頭で地面に穴を掘る姿勢を見せる、「ドリル土下座」はどうだろう。回転によって頭頂部に強烈なダメージを喰らうので同情も買える。


※右側はスローモーション表示。

これならさしもの相手もクスっと笑って許してくれるかもしれない。今回、このような「究極の土下座」を生み出すため、土下座の祭典、「下座(ゲザ)リンピック」を実験的に開催してみたのでご紹介したい。


そして、土下座テクの参考にしたのが、2014年3月28日(金)にブルーレイ&DVDがリリースされる映画『謝罪の王様』だ。脚本・宮藤官九郎、主演・阿部サダヲ、監督・水田伸生による、映画史上初の“謝罪エンターテインメント”として大ヒットした。

例えばこちらは、謝罪の専門家である主人公、黒島譲(阿部サダヲ)が、頭から血を流しながらヤクザの組長に土下座するシーン。冒頭のジャンピング土下座でも頭を強く打ちつけたが、こちらも顔面血まみれの土下座で相手の同情心を引き出している。


東京謝罪センター所長の黒島は、アシスタントの典子(井上真央)と共に、ケンカの仲裁のような小さなトラブルから、政府を巻き込んだ国家存亡の危機まで、降りかかる難問を次から次へと謝罪のテクニックを駆使して解決していく。

黒島は言う。「土下座はスピードが命です。登場から22秒という速さに加え、額をこすりつけるという日常から逸脱した行為のインパクト、顔面血だらけというハンデ、それらの要素が総合的に優越感を喚起するのです。」

早速この言葉を参考に、スピードを重視した「スライディング土下座」を試した。




このように遠くからスピーディに土下座する事で「いち早く飛んでいって謝りたい」と表現できる。ただ、ものすごくスーツを床で磨耗するので、それが嫌な方は、次の「フロント・ダイブロール土下座」でも飛距離とスピードが出せるのでおススメだ。




例えば待ち合わせ時間に大幅に遅れ、彼女を待たせてしまった時、この技を使えば彼女が愚痴を言う前に土下座の形を完成させる事が出来る。映画で黒島によると、謝罪の第1歩はまず相手に誠意を見せること。そしてその表現の一つがスピードなのだ。


例えば映画で、サラリーマンの沼田(岡田将生)はセクハラ問題を起こし、謝り方は「なんかぁ、こないだ、ケツ触っちゃったみたいで?なんかぁ、しゃぁせんした」。さらにキチンとした謝罪をせず、ズルズルと引き伸ばした為に訴えられてしまう。

やはりスピーディな謝罪を心掛け、余計な怒りを買う事を避けたい。下手な反論もやめよう。もし相手が暴力をふるってきても、このように避けながら土下座すればよい


これとは反対に、相手が下手に出てきた場合も土下座で対応できる。
相手の土下座をガードする「土下座ブロック」だ。