20〜24歳に限れば男女とも半数以上が出会い系サイトを使い、約3割が実際に会ったことがあると答えた

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インターネットが普及する以前は、誰にも知られずこっそりと成人向け画像や動画を見られる術は、なかなかなかった。本屋かコンビニか、もしくはレンタル店か友人に借りるか、(エロ本の自販機や無人レンタル機なんてものも、あるにはあったが……)誰かしら人を媒介しないと、基本的には手に取れなかった。

今はネット全盛の時代である。部屋でクリックすれば、その手のものは簡単に手に入れられる。インターネットの成人向けコンテンツは日本でもしばしば話題に上るが、海外ではどのような状況なのか。フランスで1つの統計が出されている。

仏調査機関Ifopが昨年、フランスの15歳から24歳までの男女を対象に行った調査では、アダルトサイトで画像もしくは動画を見たことがあると答えた人は53%(男69%:女35%)だった。これは2006年の調査と比べ、男女とも割合は3割ほど増えている。インターネットのいっそうの広がりに伴い、以前よりアダルトサイトが、若者の好奇心を満たす手段になっていることが分かる。

フランスの若者が、アダルト動画そのものに初めて触れる平均年齢は、15.2歳だそうだ。これも以前と比べ全体的に年齢が下がっている。見る手段としてインターネットが広く使われるにつれて、若者が初めてアダルトな画像や動画を目にする年齢が低くなっているのだ。

さらに同調査は、出会い系サイトと若者の関係についても触れている。フランスの若者で、出会い系サイトを使ったことがある人の割合は38%(男38%:女37%)になるという。そしてネットや電話で、実際に会ったことのない人と性的な会話をしたことがある人は24%(男27%:女21%)、出会い系サイトを通じて実際に会ったことがある人は24%(男22%:女26%)に上る。出会い系サイトで知り合い、性的関係になったことがある人も17%(男19%:女15%)いた。

インターネットを通じての「出会い」は、フランスでは特別驚くべきことではない。すでに1つの手段として認識されている。代表的なものは『Meetic(ミーティック)』とよばれるサイトで、2002年にサービスを開始して以来、フランス以外でも会員数を伸ばし、今や欧州を代表する出会い系サイトに成長した。性的な関係のみを求める人ももちろんいるが、真剣にパートナーを探している人も多い。

インターネットが出会いの方法として使われる以前から、フランスでは情報誌などに自分の簡単なプロフィールを個人広告として載せ、相手を探す方法が多く行われていた。アナログからデジタルに変わっただけなのだ。
(欧州プレス)