コーヒーは1日2杯まで? コーヒーの女性にうれしい6つのメリットと賢い付き合い方

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コーヒー好きの女子は、朝にコーヒー、ランチ後にコーヒー、夜にコーヒー……と一日中手放せないということも少なくないのでは。そんなに飲んで大丈夫? と思いつつやめられないんですよね。でも実は、コーヒーにはシミや糖尿病、大腸がんの予防成分が含まれるなどメリットが多いこともわかっているそうです。

そこでコーヒーの持つ効用を、全日本コーヒー協会の西野さんに聞きました。コーヒーとの正しく付き合い方を一緒に学んでみませんか?

■1:シミ予防

少しあるだけでも老けた感じになってしまうお肌の大敵。コーヒーには、シミを抑制する力があるそう。

コーヒーに多く含まれているポリフェノールの中に、『クロロゲン酸』というものがあります。このクロロゲン酸が、皮膚の角化細胞がメラノソーム(メラニンを多く含む細胞小器官)を貪食するのを抑える働きをすることがわかりました。それだけでなく、『メラニンをつくれ』という命令も約30%抑えています」

紫外線は1年中降り注いでいますが、太陽の光が強くなる春から夏には気をつけたいところです。

■2:太りやすい体質の改善

女性には、太りやすい体質に悩んでいる人が多いもの。体質だから仕方ないと諦めがちですが……。

「太りやすい人は、自律神経の働きが弱いのです。コーヒーを飲めば自律神経の働きが促進され、脂肪の代謝を高めます。特に『交感神経』は食欲を抑制し、脳からの指令を脂肪細胞へ伝達して脂肪を消費させる働きを担っています」

コーヒーなら手軽で嬉しいですね。ダイエットに効果のある飲み方も教えてもらいました。

「空腹時に香りを楽しみながら飲むこと。食後のコーヒーを間食の代わりとすること。フレーバーコーヒーなら、砂糖を入れ過ぎることもなくコーヒーが楽しめます。コーヒーを飲んでから運動するのも、ダイエット効果があります」

■3:女性の死因第一位「大腸がん」に対する実験も

「1992年、岐阜県高山市の35歳以上の住民およそ3万人に行った『高山市 健康と生活習慣調査』があります。

こちらでコーヒーをまったく飲まない人の大腸がんの相対危険度を『1』とします。すると1日1杯以上飲む人は、男性が『0.81』で、女性は『0.43』という結果になったという研究報告があるのです。実験結果ではないので、これでコーヒーが大腸ガンに効くとはいえませんが、結果ははっきり出ました」

この結果は気になりますね。

■4:深煎りコーヒーに大きなリラックス効果あり

女性の社会進出が当たり前になったとはいえ、まだまだ仕事をしていて理不尽に感じることはあるはず。そんなストレスがたまったときにも、コーヒーがオススメです。

コーヒー粉末、レモン油、蒸留水を用いて、リラックスしたときの脳波であるα波を比較すると、コーヒーの香りをかいだときに最も多くα波が現れることがわかりました。その度合いは焙煎の仕方によっても変化し、深煎りの方が高いことがわかっています。

また、ストレスを受けると、脳内で種々の神経伝達物質が放出されます。研究の結果、生理食塩水ではストレス反応の減少は15%でしたが、コーヒーでは63%、カフェインでは66%と激減することがわかりました」

ストレス多発のオフィスでもコーヒーなら手軽に飲めますね。香りと味をゆっくり楽しみながら飲みましょう。

■5:二日酔いの頭痛改善

とくに女性は、ホルモンバランスによって、酔いやすい時期があるように感じます。年末年始は飲み会シーズン。二日酔いの機会も増えてくるでしょう。

「二日酔いのときに起る頭痛は、アセトアルデヒドと呼ばれる物質が主な原因です。この物質を体外に追い出し、脳の血液の循環をよくすれば頭痛は治まります。それに効果的なのが、コーヒーに含まれるカフェインです」

二日酔いにコーヒーとは意外ですが、朝1杯飲むと良いようです。

■女性は1日2杯まで

これだけ体に良いならいくらでも飲んでいいかといえば、そうではありません。連日500mgのカフェインを摂取すると、不妊率が1.5倍になるという研究結果もあります。

コーヒー飲用量ですが、英国食品安全庁では妊婦のカフェイン摂取量は1日200mg以内にしていますので、コーヒーだけであれば2〜3杯でしょう。ただ、日本人はお茶も飲みます。要はバランスよくいろんなものを飲用されるのがよろしいでしょう」

カフェインは緑茶、紅茶などにも含まれていますので、総合的にみてとるのが賢いとり方のようですね。また一部の人は、カフェインで弱い興奮作用が出ることもあり、眠りにつくのを妨げられることがあります。敏感な人は、夕方までに飲むようにすると良いでしょう。

コーヒーとは、うまく付き合えば女性にとってうれしい飲み物であるはず。さらに健康面でプラスがあるのもいいですね。これからはホット、特に深煎りがおいしい季節に。バランスを考えながら、いろんな種類のコーヒーを楽しんでみてはいかがでしょうか。

(OFFICE-SANGA 宮野茉莉子)