ザッケローニ監督 (撮影:岸本勉/PICSPORT)

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【これまで痛烈にザッケローニ監督を批判していたラモス瑠偉。オランダとベルギーに善戦した日本代表を見て……】
 
セルビアとベラルーシに負けたチームが、オランダに引き分けてベルギーに勝つとは思っていなかったよ。たとえ相手がベストメンバーではなかったとしても、11月の成績は素晴らしかった。
 
僕はこれまでザッケローニ監督を批判してきたけれど、今回の結果にはきちんと賞賛を送りたい。最高だったね。
 
何から何までよかったと思うよ。スタメンの変更も見事だったし、交代も早くて的確だった。オランダ戦とベルギー戦のスタメンを6人入れ替えたというのも、選手の危機感をあおっていい結果に結びついたと思う。
 
知り合いの記者から「記者会見の時にザッケローニ監督は自信のある顔をしていた」と聞いていたんだ。ザッケローニ監督はいい形で今年を締めくくることで自分の価値を証明したし、そうできると思っていたのだろう。
 
監督だけじゃない。本田や長友の顔つきを見ていて頼もしく思ったよ。彼らはしっかりとした自信を持っている。そしてその自信が本物だと証明してみせたね。
 
ただ、一つ心配なのは、この戦績で日本への警戒感を高めてしまったことだ。選手起用のバリエーションも見せた。11月の2試合をワールドカップの対戦相手はしっかり研究してくるだろう。
 
ただ、今回手の内を見せないで負けるよりも、見せて結果を出しておいたというのは、チームマネジメントとして重要だ。選手たちの迷いがなくなるからね。2014年に向けて、いよいよ期待が高まってきたよ!