文字に触れると、その時の様子を喋るペン
そんな状況になったら、どうしてます? 私の場合、まず周囲に助けを求めます。「スイマセン。さっきの、ノートに書いてます?」みたいな。もしくは、記憶を頼りに議事録にしちゃうみたいな。
……う〜ん。どれもこれも、イマイチだ。
どういうことか? まず、このペンを使って専用ノートに書き込みます。そして、後からその文字をペンでタッチ。すると、書き込んだ時の音声が自動で再生されるという、ミラクル機能があるらしい。文字はノート数千ページ分、音声はおよそ200時間分を記録することができるそうです。
「主に、会議や商談などで活躍するとペンだと思います。また比較的広いエリアでも声を拾うことができますので、セミナーやスクールなどの場所でもご活用いただけると思います」(同社・担当者)
これ、あまりにも未来なので、イマイチ実感が沸かない。……ってなわけで、実際に『Livescribewifiスマートペン』を取り寄せてみました! 会議室の中にいるテイで、その全容を具合良く記録してみせたい。
さて、部屋中をわざと騒音でイッパイにしました。テレビの音声や、ステレオの音声。そして、その状態で専用ノートの下部にある「record」ボタンをスマートペンのペン先でプッシュ!
では、何か書き込みましょうかね。専用ノートに向けて「あいうえお」とか「123」とか、そんな類の文字の羅列を記します。そして、同時に声も発してみました。「あー、あー」とか「お金をください」とか。……大丈夫かな? じゃあ、ペン先でストップボタンをプッシュ!
さぁ、ここからが見ものです。「あいうえお」の部分にペンを沿わせてみました。するとペンのスピーカー部分から、室内で流れていた音楽がクッキリと再生されるんです。その後、すぐさま「あー、あー、あー」、「お金をください」と、紛れもなく私の口から発せられた言葉が! この字を書いていた時、同時に周囲で鳴っていた騒音や音声が、そのまま再生されている!!
これは、どういう事か。感覚としては、専用ノートに書き込まれた文字内にその時の音がパッケージ化されていた。そんな表現が近いかもしれない。これは、紛れもなく“未来”です……。
そして、もう一つ。ペンが記録したデータはクラウドサービス「エバーノート」にアップロードされる模様。スマートペンと専用ノートに封じ込められた字と音が、ネット上に自動で記録されていくのです。
ちょっと、SF映画並みのハイテク技術だと思うのだけど……。スゴい!
そんな『Livescribewifiスマートペン』は、同社のオンラインショップで購入することができる。オープン価格となっており、同社ショップでは2GBモデルが18,800円(税込み)で販売されている。
これ、ライターという職業柄、かなり食指が伸びちゃいそうです。もちろん、企業等で書記を務める方にも心強いはず。
文字に触れると、その時に記録した状況を改めて耳に伝えてくれる。なるほど、これは“喋るペン”だ。
(寺西ジャジューカ)
