図のように、壁面の断熱材にアルミコーティングした「遮熱透湿防水シート」を施すことで、遮熱効果をもたせ、熱を跳ね返す仕組みになっている。

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住まいを変えて「失敗した」と思う瞬間。「夏は暑い」「冬は寒い」というお悩みを抱えたことがある人は多いのではないだろうか。

もしも、家を購入することになった時。
立地や間取り・耐震性などはもちろん大事だけど、“快適な居住空間”も重要な要素になってくる。そこで注目したい技術がある。ダイワハウスが提案する「遮熱断熱技術」。普通に暮らすだけで省エネできて心地良いこの技術、具体的にはどのようなものなのだろうか? 詳しく見ていきたい。

■ 日本の四季に合わせて、快適な住居を実現「熱を入れない・伝えない・とどめない家」

日本の気候特有の“四季”。寒暖差の大きい過酷な気候風土であるが、1年を通して快適な室内空間を保つこと。それをできるだけエネルギーを使わずに実現したい。そのような目的をもって開発された技術である。「熱を入れない・伝えない・とどめない家」を追求、冷暖房機の設定温度に早く到達するため、室温という数値で見る以上の高い省エネ効果を得ることができる。

また、自然の風や陽光を活かしたパッシブデザインを採用、そして、先進の省エネ・畜エネ技術により“快適さ”“省エネ”の両面も可能にしている。

■ 宇宙服でも利用されている技術も採用した「オールバリア断熱」

なぜこのような環境が実現できるのだろうか? ポイントは5つあった。

1つ目は、柱の外側で断熱しているため、熱橋による温度にムラがないこと。遮熱外張り断熱工法では、壁全体の温度ムラを抑制することが可能なのだ。

2つ目は、熱の伝わり方の75%を占める「輻射(ふくしゃ)」に着目し、外張り断熱工法に遮熱技術をプラスしたことが挙げられる。太陽からの輻射熱を遮ることで、壁や天井、ひいては室内の温度上昇を抑えている。

3つ目は、壁・天井に遮熱効果をもたせて、熱を跳ね返すよう「熱を入れない工夫」をしたこと。壁面の断熱材には、アルミコーディングした「遮熱透湿防水シート」を、天井には「遮熱フィルム」を施している。太陽で照らされた外壁からの輻射熱を反射し、跳ね返した熱を通気層で排出している。ちなみに、この「遮熱透湿防水シート」は、宇宙服を作る際の考え方を元に開発したという。

4つ目は、基礎外断熱のおかげで、床下空間の温度が安定すること。継ぎ目のない一体構造の基礎の外側に断熱材を施した、基礎外断熱を採用しているため、床下換気口が必要なく、梅雨時期の湿った空気や冷たい空気も取り込まず、床下の結露を防止する役割を果たす。

5つ目は、屋根面に沿って断熱材を施工し、その表面をアルミ遮熱材で覆う「チアベントシステム」があること。このおかげで、小屋裏への太陽熱をカットすることが可能である。

以上のポイントが「オールバリア断熱」を可能にする。住まいの外側で遮熱・断熱する技術を、壁・天井・屋根にまで展開しているため、外気の影響の少ない快適な室内環境を実現してくれるというわけだ。

■ 快適な住まいづくりを実現の裏に「実物の住宅を使って実験」

それでも、単に断熱材を採用するだけでは、快適な住まいは実現することはできない。その裏には細部にわたる調整があるという。ダイワハウスでは、実験を実物の住宅を使って実施している。試験室内の温度・湿度・日射環境を変動させることにより、リアルな熱環境を再現している。そのデータを住まいづくりに活かしている。

例えば、建物各部位からの熱の逃げを詳細にシミュレーションし、各地域の気候に適した断熱仕様を提案しているらしい。設計段階で邸別の値と建設地域の気象条件による暖冷房エネルギーを診断しているため、家を建てる前に、実際の住まいの省エネ性能も確かめるが可能である。

また、一室で暖房を行うと、その熱が周囲の空間にも有効に働き、家全体が暖まる。これにより、冷暖房費の削減だけでなく、空間の温度差も緩和することができる。日射遮断性の高い遮熱・高断熱複層ガラスが採用されているため、夏の紫外線も約7〜8割(※)カットしてくれるという。(※地域・ガラス仕様の組み合わせにより値が異なる)

このように、断熱材の採用に加えて、さまざまな工夫で「高断熱」「高気密」を実現することで、快適な室内環境を保つことができるのがダイワハウスの技術。夏も冬も、快適で省エネな暮らしを実現したいなら、ダイワハウスの“遮熱断熱技術”を選ぶのがよさそうだ。
(エキサイトニュース編集部)