OL忍者の隠れ身の術。オフィスに溶け込む『透ける服』が登場
職場で隠れたいと思ったことはないだろうか?
ミスしたとき、眠たいとき、仕事に没頭したいとき…。理由は様々だが、
本当に隠れたら社内で人事問題に発展しそうだ。

そこで、オフィスの風景に溶け込んだデザインの服を着て、存在感を消せないだろうか?
背景が透けたように見える服であれば、たまたま見えにくいだけなので、「大人なのにオフィスで隠れている!」と非難されることもない。まさに大人の隠れ家ならぬ隠れ方だ。

早速、自販機に変身できる「ニンジャ・スカート」など、街中でカクレンボができる服を作るクリエイターの月岡彩さんに、オフィスで隠れる服を作ってもらったので紹介したい。


※月岡彩さん(公式サイト)と「ニンジャ・スカート」。海外のメディアでも多く紹介された。

舞台にしたのは、渋谷ヒカリエにあるIT企業「NHN Japan」のオフィスだ。


オフィスに到着すると、さっそく消火器のふりをして隠れはじめる月岡さん。

どうやら隠れるウォーミングアップをしているようだ。

そして服を着てもらうモデルは、アイドルの神谷えりなさんだ。


お二人をオフィスのカフェエリアに案内する。





そしてさっそく隠れてもらった。見事に売店に溶け込んでいる。

さらに、近くのレンガにも溶け込む神谷さん。

こんなにかわいいレンガは見たことがない。

ただ、この服を作るのはかなり大変だ。
まずは背景にあわせ、鉛筆でTシャツに下絵を描く。

下絵を描く月岡先生。

次に、背景のレンガの色を調べる。

色を調べるのに便利なのは、東洋インキ株式会社が開発したiOSアプリ「TUBUCOLOR(ツブカラ)」だ。身の回りのモノの色をピックアップし、それらを組み合わせてコメントをつけ、つぶやくことができる。


※メニューから「色ピッカー選択>カラースキャナ」を選んで、対象物に向けると、詳しい色情報が表示される。

※ツブカラはこちらからダウンロードできます。


そして「ツブカラ」で調べた色で、下絵にそって塗っていく。

左はカップ麺、右ではレンガを描いている。

月岡さんと一緒にTシャツをペイントしたのは、オリジナルTシャツの制作などプリント・刺繍をしている会社『JET CHOP』だ。『JET CHOP』はユニフォームや、イベント・キャンペーン用にオリジナルのウェアを制作しており、月岡さんとオリジナルデザインの商品も展開している。

こういった過程を経て、シャツが完成する。

子どものカクレンボと違い、大人が職場で隠れるには大変な努力が必要なのだ。

そして、さきほどレンガの色を調べたアプリ「ツブカラ」を開発した東洋インキ株式会社のみなさん(下写真)も、月岡先生に作り方を習い、シャツづくりにチャレンジしてみた。


背景に合わせて下絵を描く、東洋インキの「ツブカラ」担当のみなさん。

シャツを作っているというよりは、仏像を彫っているような雰囲気である。

一方こちらは女性チームによる畳部屋での制作風景。男性チームとまったく違うムードだ。