時代が追いついていないのか。独自のMMAスタイルが魅力のUFCバンタム級王者ドミニク・クルーズ

写真拡大

2011年、MMAPLANET Awardsを発表したいと思います。ここではMVP部門第6位〜4位の発表です。

■MVP部門:第6位 [詳細はコチラ]
フランク・エドガー(米国/UFC)

UFC世界ライト級チャンピオン/2011年戦績2戦1勝0敗1分

「元旦のグレイ・メイナード戦、そして10月の再戦と最高にエキサイティングで、最高にテクニカルな攻防を見せたフランク・エドガー。

加えていえば、両試合とも理解不能なリカバリー能力の高さを見せつけた。初戦は1Rの絶体絶命のピンチを、2Rに入ると打撃のフェイントから、テイクダウンを決めて試合のペースを取り返すも、その後は一進一退の攻防が続きドローに。

2戦目は初回に右アッパーを受けてKO負け寸前になるも、今度はテイクダウンの仕掛けから、打撃でメイナードを追い込み、TKO勝ちを手にした。スピードに乗った心技体を見せつけたエドガー。マイナス点は5月に予定された再戦を負傷で延期せざるを得なかったこと。

群雄割拠のライト級戦線、強いファイターがいくらでもいる中でトップ戦線が膠着してしまうと、下のファイターのチャンスが先送りされ、スタックの度合いが増してしまうので、エドガーに限らず、今年は1月&2月に試合を行ったチャンピオンは3試合マストの防衛戦を期待したい」

■MVP部門:第5位 [詳細はコチラ]
クリスチャン・サイボーグ(ブラジル/Strikeforce)

Strikeforce女子世界フェザー級チャンピオン/2011年戦績1戦1勝0敗

「試合出場は僅か1試合、しかも16秒KO勝ち。それでいて、相変わらずの強さ&怖さを見せつけた。Strikeforceとは契約がこじれ、一時はONE FCに出場かという情報も流れたが、3倍とは言わずとも2倍以上のファイトマネーを受け取ることで決着。

1試合6万ドル以上のファイトマネーは、それこそ女子MMAファイターにモチベーションを与えることになるだろう。ライト級からライトヘビー級&女子で活動を続けていくこととなったストライクフォースにおいて、真の世界チャンピオンは彼女やミーシャ・テイトを指すといっても過言ではない。

頂点があるところには、急激に人材が集まるのもUFCフェザー級やバンタム級の充実振りを見れば一目瞭然。まずは階級問題を解決し、ロンダ・ロウジー戦の実現を望みたい」

■MVP部門:第4位 [詳細はコチラ]
ドミニク・クルーズ(米国/UFC)

UFC世界バンタム級チャンピオン/2011年戦績2戦2勝0敗

「MMAを進化させたステップワークの持ち主は、WEC世界バンタム級王者から、そのままUFC世界バンタム級王者に認定され、7月には唯一白星を献上しているユライア・フェイバーを相手に王座初防衛に成功、WEC時代から数えると通算4度の世界王座防衛となった。

構えの概念を越えたステップ、そして蹴り技&打撃の巧妙さだけでなく、そのファイトスタイルを支えるテイクダウンの強さは、ユライア戦において防御ともに発揮できた。

DJ戦では、豪快なバックスローから柔術的なポジショニングでも強さを見せつけ、そのオールラウンダー振りを改めて披露した。今年はTUFのコーチ役就任も決まっており、3度目のユライアとの対戦も同時に決定している。

軽量級のMMAの魅力、同時に勝利を手にするには必要不可欠な要素=スピード感タップリなファイトは、それでも時代が追いついていないドミニク独自のMMAといえる」