かなり具体的なシチュエーションが収録されているため、次第に妄想の世界に引きずり込まれてしまう。

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以前、コネタで“男の娘”に関する記事を何度か紹介したことがある。「女装したい人のための通販サイト」や「男性のための“女装メイク講座”」といった斬新なサービスが、今の時代には人気を博しているのだ。

そして、今回のニュースも需要があるに違いない。私だって観たいもの。
「おにいちゃんCD」「添い寝DVD」など、妄想させる作品群でおなじみのCiffonレーベルから9月30日より発売されているのは、主演“男の娘”たちによる『男の娘DVD 〜実は私達、男の娘なのです。〜』(税込み2,940円)。

今までに、女の子が出演する妄想DVDは話題になっていた。「添い寝DVD」や「チューDVD」、「おにいちゃんDVD」など、様々なシチュエーションで女の子たちがコッチに向かって喋ったり動いたりするという内容。まさに、妄想に浸るための作品である。
しかし、今回は一味違う。活躍するのは、女の子にしか見えない“男の娘”。彼女(彼?)らが、様々なシチュエーションで褒めてくれたり、叱ってくれたり、励ましてくれたりする。そんな、“妄想DVD”になっているようなのだ。

このようなDVDを製作したきっかけについて、DVD出演の“男の娘”が所属するカフェ&バー「NEWTYPE(ニュータイプ)」代表の茶漬けさんに話を伺ってみた。
「“男の娘”とは元来妄想の産物でした。妄想をテーマにした妄想DVDシリーズと理念が一致したので、究極の妄想DVDとして販売することに決めました」
決めましたか! ならば当然、鑑賞してレビューするしかない。私も、このDVDを入手して楽しませていただきました。

まず、メニューボタンを押すと……。どうやら作品内では「告白」、「添い寝」、「おしかり」、「チュー」といった妄想シチュエーションが収録されているようだ。ぶっちゃけ、いきなり「チュー」に向かいがちではあるものの、とりあえず最初から最後まで順繰りに全シチュエーションを辿っていくことにします。

気をつけていただきたい。ここからは、危うく道を踏み外してしまいそうになるセリフが連発されていくから。
「誰かさんが『好き』って言ってくれないかなぁー?」
「ず〜っと見ちゃうなぁ。何でだろ?」
「アナタの寝顔見てるのが、好き」
「寝ちゃダメ! …う〜ん、寝ていいよ。でも、やっぱり寝ちゃダメ!!」
「アンタのために心配してるわけじゃないんだから。……べ、別に好きなわけじゃないんだからね!」
「早く帰ってきてね。一緒にご飯食べたいんだから。……(チュッ)」
「ホラ、ここなら誰も見てないよ。コッチ向いて。……(チュッ)」

こんなセリフを、ナース、スクール水着、エプロン姿といった格好で投げかけてくれる“男の娘”たち。観ているうちに段々と、相手が“男の娘”だってことを忘れかけてしまう……。それも、口を半開きにして。危ない、危ない。

そんな今作には、6人の子たちが出演している。
「中でも、公式としては初出演となる『さちこ』が一番注目です。初めてとは思えない演技力と、誰よりもNGが少なかったさちこには大物オーラが出ています」(茶漬けさん)
さちこさんは、完全なる“癒し系”。何でも受け止めてくれそうな「母性」を感じさせるというか……。あと個人的には、思いっきり“たぬき顔”の「かぴのすけ」さんが好みかも。この子はSっ気のあるキャラで、どうにも目がいってしまう……。

不覚にも何とも言えない多幸感に包まれてしまった私だが、実際にこのDVDを購入するのはどんな人たちなのだろう?
「アイドルDVD業界に新しい顧客層を引き込めるとしたら、このDVDしかないでしょう。その購買層とは、“女性”です」(茶漬けさん)
女装男子が好きな女性は、たくさんいる。可愛い男子が好きな女性も、たくさんいる。たっぷり甘えてくる男子が好きな女性も数多い。この作品は、そんな女性の母性をくすぐる“妄想DVD”として期待されているのだ。

もちろん、今回のDVDのターゲットには男性も含まれている。
「元々、“男の娘”は男性ゲーマーの中から出てきた萌え語であり、男性も“男の娘”の神秘的な魅力に惹かれていることは間違いありません。ニューハーフものやゲイビデオを好む男性にも、新しい刺激になることでしょう」(茶漬けさん)

私はノーマルなのだけど、言うまでもなく新しい刺激でした。というか、“男の娘”たちが単純に可愛い。ルックス然り、ちょっとした目線や不意に見せる仕草だったり。
色々な意味でマンネリ気味の方は、このDVDで新境地を開拓するのもいいかもです!
(寺西ジャジューカ)