25試合を終えて、勝ち点でレンヌに並ばれたものの首位をキープするリール。2日のフランス杯準々決勝ではPK戦の末ロリアンを退け、パリ・サンジェルマンらとともにベスト4へコマを進めた。6日には敵地に乗り込んでのマルセイユ戦という大一番を控える。

 タイトル争いが大詰めに入ろうとする中、リールによいニュースがあった。4日レキップ紙が報じたところによると、4年目20歳にしてチームの中心選手となったMFエデン・アザール(ベルギー代表)が2014年までの契約をさらに1年延長した。

 リーグ・アンの若手MVPを2年連続で受賞した逸材は、来季移籍市場の注目の的。これまで獲得に関心を示していると報じられたクラブは、レアル・マドリー、バルセロナ、アーセナル、リバプール、チェルシー、バイエルン・ミュンヘンと錚々たる顔ぶれだ。

 アザールは、「1年前から大筋で合意していたこと。約束を守ったまでだ。いまのサッカー界は、何が起こるかわからない。来季のことはまだ考えない。残り3ヶ月全力を尽くす」と語り、自分が育ったクラブの利益を優先させる考えを示した。

 リールはすでにマヴバ、ドビュッシー、ランドローといった主力との契約を更新しており、来季チャンピオンズリーグ(CL)での戦いを見据えている。2012年夏には、5万人収容の新スタジアムも完成する見通しもあり、手塩にかけた有望な若手をおいそれとは手放せない。仮にアザールを売ることになったとしても、今回の契約更新で移籍金は跳ね上がり、補強の軍資金が潤うことにつながる。

 この時期に次のシーズンへの展望が重要なことは、昨季のボルドーの例でもわかる。ボルドーは2月まで首位を独走していたが、ブラン監督の代表監督就任、シャマク、グルキュフといった看板選手の移籍の噂が出て、選手のモチベーションが下がったのか、終盤でとたんに失速。2年連続のタイトルやCL出場権どころか、ヨーロッパリーグ枠すら逃した。

 これまでのリールの動きを見ると、昨季のボルドーとは対照的に、選手のクラブへの信頼感を確かにし、結束力や集中力を高く保つ術に長けているようだ。