――他に、想い出深いミュージックビデオはありますか?

MASAKI:大体の撮影が寒かったですね。

YUKA:「Tiny Star」「more than love」「EVERGREEN」「Sunshine Girl」「moon light」…、全部寒かったね。「15 Doors」なんて極寒だったし。大体、氷が張ってるか、雪が降ってるか。でも、無事に仕上げて頂いて。

MASAKI: YUKAちゃんは寒いのに大体、薄着なんですよ。「EVERGREEN」の時なんて、その年1番の冷え込みと言われてたり。

YUKA:でも「15 Doors」は晴れて良かったなと思います。曲を作りながら、声とかギターの音とか色々重ねながら、「こういう風にしよう」というのが実現したのが嬉しかったし。よりイメージ共有が出来てきているからこそ、すごく上手く、スムーズにいくんだろうと思えたから、これからもどんどん気持ち良い刺激を与えられるような曲が出来ると思う。アルバムを作り終えた時に「終わったね、やったー!」というよりも「次、何しよう?」という気持ちになれたことは、すごく重要だと思うんですよね。「15 Doors」はタイトル曲なんですけど、そういうきっかけを与えてくれた曲なので、もっと高く飛べるという自信をくれたと思います。

――実は「Flowers」リリース当時、イベントでライブを観させて頂いたことがあったんですけど、サッと出てサッと帰るみたいな、淡々とやられていた印象がありますね。

MASAKI:知らない人達がほとんだったと思うんですけど、そういう人達にどういう風に聴いてもらえばいいかが、まだ難しかったんですよね。今でも毎回、難しいですけど。

――その後ストリートやインストア、去年の夏もフェス等たくさんのイベントに出演されましたが、ライブを魅せることに関して、全然変わってきましたね。

MASAKI:その頃を知ってらっしゃると、大分違いますねー!(笑)。

YUKA:ライブは、CDとは別のことが出来るというか。CDが1番良いと思って作っているんですけど、生で演奏することで感じ方が変わってくることもあるし。音を楽しんでもらうことと、ただ同じ空間に一緒にいるとこと自体が、すごく大事なような気がして。会いに来てくれて、私たちも嬉しくて。だから何とか返したくて、みんなは声援で返してくれて。「もっと良い曲作るよー!」ってなるし、「もっとやるからねー!」という気持ちになる。すごく素敵ですよね。

――CDのボーナストラックには、昨年9月に恵比寿ガーデンホールで行われた『FULLMOON LIVE SPECIAL 2010〜中秋の名月〜』の中から「PINKY RING」が収録されていますが、この曲を選んだのは何故ですか?

MASAKI:インディーズの時のファンの人達も「あの曲が1番好き!」と言ってくれる人がとても多かったので、「こういうmoumoonの曲もあるんだよ」って新しい人にも聴いてもらいたいなと。

YUKA:「アコースティックじゃなくて、バンドの音を入れよう」ってなったんですよ。

――あのライブは、お二人にとってどんなライブでした?

YUKA:「中秋の名月」というと、moumoonにとってはお正月みたいなものなので(笑)。私はステージに立つ前まで、ガッチガチの「うぅー、もう!」って感じになっていたけど、楽屋を出て、いつもみんなで手を合わせて「いきましょう!」「おー!」ってやるんですけど、その時にはもう吹っ切れていて。ステージに立ったら、アンコールが終わるまで全然疲れなかったです。一瞬で終わった感じがしました。

MASAKI:すごくたくさんのお客さんが来てくれるようになって、みんな同じようなテンションになってくれていて、すごく一体感があって嬉しいなと思って。後から映像で観ても、初期の頃と比べると少しずつ、ライブ自体もすごく良いものに出来てきているのかな、と感じますね。