2日のチャンピオンズリーグ(CL)グループBの第4節で、首位リヨンがベンフィカと2度目の対戦をアウェーで行ない、4―3で敗れた。終盤にようやく追い上げを見せたが、前半の3失点が響いた。

 試合前、リヨンのオラス会長はグループリーグ全勝をめざせ、とチームにハッパをかけていた。一方、ピュエル監督はもっと現実的。引き分けても決勝トーナメント進出が決まることを念頭に置いたスタメンで臨んだ。各ラインに故障者を抱える状況ではやむを得ない選択だったというのもある。

 結果は、とくにセットプレーの守備でもろさが露呈。プレッシャーのつづく国内リーグによる疲れも感じられ、相手のカウンターのスピードについていけなかった。数々のピンチを救ってきた守護神ロリスもこの日は“凡人”だった。

 リヨンはCL通算100試合目を8年連続の決勝T進出で飾ることができず、ベンフィカの本拠地エスタディオ・ダ・ルスはまたしてもフランス勢にとって鬼門となった。このスタジアムで勝利をあげたフランスのクラブはいまだ存在しない。

 それでも終盤に粘りを見せたのは大きい。勝ち点を逸したとはいえ、難敵相手のアウェーゴール3点でグループリーグ突破に近づいたのはたしかだ。もし手も足も出せずに4―0で惨敗していれば、ハーフタイムに鳴り響いたサポーターからの「ピュエル辞任」コールは試合後も止まなかったに違いない。