【オピニオン】日本航空と学生の安定志向−日本人材ニュース
 会社更生手続き中の日本航空は、2月18日、傘下の主力運航会社である日本航空インターナショナルの従業員(約1万6000人)を対象に月給を5%下げ、年間一時金(賞与)をゼロに、定期昇給と昇格も凍結する方針を固めたという報道がされた。いよいよリストラが始まるなと思っていたところだった。 2月22日に発表された日本経済新聞の就職活動中の大学3年生を対象にした「就職希望企業調査」で、驚くべきことに、日本航空が総合ランキングで75位に入っているのだ。

 昨年の16位から大幅に下がったことには違いないが、経営破たんした会社を志望する学生が多数いるのである。

 調査は09年11月5日〜10年1月19日に行われており、すでに日本航空の経営危機が表面化し、各報道機関が同社の行く末を盛んに取り上げていたにもかかわらずだ。

 今後、同社の新卒採用はどうなるのだろうか。採用ページには、「2010年春卒業予定の方を対象とした総合職のエントリー受付を終了しました。多数の皆さまのご応募、ありがとうございました」とあるだけで、2011年の採用についてはなんら触れられていない。

 本紙が、日本航空に採用計画を問い合わせたところ、2月26日の時点では未定だという。

 正直なところ、今後、実施されるであろう様々なリストラがどうなるのかということすら分からない状態で、新卒採用については意思決定がされていない、というのが...(もっと読む

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