英国の一部メディアは、26日にフランス代表と対戦したイングランド代表のFWマイケル・オーウェンが、「代表における自分の役割が分からない」と指揮官のファビオ・カペッロ監督を批判したと報じた。しかし、オーウェンはこの報道を全面的に否定している。

 カペッロ監督の就任後初戦となったスイス戦でベンチ入りしながら未出場に終わったオーウェン。そして、2戦目のフランス戦では後半からの出場となるなど、これまでイングランドのエースを務めてきたストライカーにとっては、不本意な結果に終わった。そして、一部英国紙が、「自分が何のために代表に呼ばれているのか分からない」とのオーウェンのコメントを取り上げ、監督批判と報じた。

 この報道を耳にしたオーウェンは、自身のコメントが悪意を持って利用されたと語り、カペッロ監督批判を完全否定した。

「監督に対して悪い感情など持っていないよ。むしろ、彼の就任をポジティブに捉えているんだ。僕が批判しているように報じたメディアには失望したね。実際に僕が聞かれたのは、『初戦を欠場し、2戦目は後半からの出場だったが、チーム内での自分の位置づけをどのように考えているか』ということだった。これに対し、僕は『それは監督に聞いてくれないと』と答えたんだ。この返答が悪意を持って解釈され、あんな報道になった。もちろん、ピッチ上での自分の役割は、十分に理解しているよ」

 スペインのレアル・マドリーからニューカッスルに移籍後、ケガなどの影響で試合出場もままならないシーズンを過ごしていたオーウェン。同時に代表でも結果が出ない状況が続いていただけに、今回の監督批判報道はイングランド国内で大きく取り上げられてしまった。カペッロを高く評価するというオーウェンだが、指揮官との信頼関係を築き上げる前の批判報道が思わぬ溝を作り上げてしまう可能性もありそうだ。

マイケル・オーウェンマイケル・オーウェン(Michael Owen)


生年月日:1979/12/14
所属   :ニューカッスル
国籍   :イングランド
ポジション:FW