ディアスを破り、EXC世界スーパーライト級王者になったKJ・ヌーン。ライト級で二冠も目指せるだろう

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「僕は自分が噛ませ犬だって分かっていた。でも、これまでにそんなチャンスですら、誰からも与えてもらったことがない。この試合のために、物凄く練習した。今の僕以上にハッピーな人はどこにもいないよ」

10日(土・現地時間)、米国テキサス州コーパスクリスティのアメリカン・バンク・センター・アリーナで行われたエリート・エクストリーム・コンバットのメインで、大方の予想を覆してニック・ディアスを下し、世界スーパーライト級王者となったKJ・ヌーンが、声高々とその心境を語った。

ライト級でも十分に通用するヌーン、ディアスと比べると明らかに体格で劣っている。余裕の表情でパンチを繰り出しながら、テイクダウンを狙うディアスだが、ヌーンも簡単に倒れることはない。プレッシャーをかけながら前進を続けるディアスに対し、ヌーンは右へ右へと回りながら、鋭い右ボディフック、さらにはアッパーを放っていく。右フックを受けたディアスは、左目を気にする仕草を見せながらも、華麗なダッキングの見せたヌーンにタックルを狙う。と、ここでヌーンの右ヒザがディアスにヒット、ディアスはこの直後にテイクダウンを奪うことに成功したが、左目の上をカットしてしまう。

寝技ではハーフを許したヌーンだが、一瞬背中を見せて立ち上がるとことに成功。スタンドへ戻ると、直後の右ストレートで、ディアスが尻餅をつく。ガードの体勢を取ったディアズに、ヌーンが構わずパウンドを落とすと、今度は左目のまぶたもカット、流血が激しくなる。それでも必至にスタンドの打撃で前進するディアスは、ラウンドの終了間際にようやく2度目のテイクダウンに成功したが、ここで1Rが終了してしまう。

そして、インターバル中にドクターが試合続行不可能を宣言。ヌーンが大金星を挙げ、初めて世界のベルトをその腰に巻くこととなった。