3日夜に行われたセリエA第11節で、ミランはトリノ相手にスコアレス・ドローに終わった。これでホーム「サン・シーロ」で戦った今季6試合の成績は4分2敗。前節アウェイでのサンプドリア戦で5点を奪い大勝したが、ホームで勝てない醜態はもはやミステリーじみてきた。

 MFセードルフはパス捌きに閃きとファンタジーを駆使し、MFピルロは好機を演出し惜しいシュートを何本も放った。FWジラルディーノも正確に枠内を狙い続けた。後半はスペースを与えるリスクを承知でFWインザーギとともにさらに前がかりとなり攻めに徹した。
 チャンスは作りすぎるほど作っている。トリノGKセレーニの出来が白眉だったこともあり、スタンドのガリアーニ副会長は両手で頭を抱え、嘆きまくるしかできなかった。
 これからしばらくミランにはアウェイゲームが続く。次にホームに帰ってくるのは、12月1日に予定されている14節ユベントスとの大一番だ。

「勝利に値したはずだった。より断固たる態度で臨まなければならない。(ホームでなぜ勝てないか)説明するのは困難だ……」
 トリノ戦後そう語ったアンチェロッティ監督は、来週のCLシャフタル戦でウクライナ遠征にFWロナウドを帯同させることを認めた。シャフタル戦でロナウドがベンチ入りするとは考えにくいがホームの呪いを解くには、今季出遅れたこの“怪物”の力を借りるしかないのだろうか。