米プロバスケットボール協会(NBA)のフェニックス・サンズでプレーするスティーブ・ナッシュは、プレミアリーグのトッテナム買収に関する噂を否定。引退後はトッテナムのフロントでバスケットボール選手として得た知識を活かしてみたいと語るナッシュだが、クラブの買収の動きについては、「そんなお金はないよ」と話している。

 NBAを代表するポイントガードであるナッシュは、今年8月に行なわれたダービー戦でクラブの招待を受け、本拠地ホワイト・ハート・レーンのピッチ上でサポーターに紹介されたほどの熱狂的なトッテナムファンとして知られている。そんなナッシュだが、『ニューヨーク・タイムズ』紙のインタビューに対し、一部メディアで報道されたトッテナム買収の噂について完全否定。クラブ首脳陣との親交は認めたが、買収よりも将来的にクラブの一員として働くチャンスを狙っていると明かした。

「出来ることなら、もちろんスパーズ(トッテナムの愛称)を自分の物にしたいよ。でも、3億ポンド(約720億円)なんてお金が余っているわけもない。僕にクラブの買収なんて無理だね。スポーティング・ディレクターのダミエン・コモリは友人だし、彼を通してダニエル・レビイ会長とも直接話したことはあるけど、買収とは何の関係もない。それよりも、バスケットボール選手を引退した後、何らかの形でクラブに関わることが出来たら素晴らしいね。プロスポーツの分野ではあらゆる経験をしているつもりだし、何かの役にはたてるはずだ。もし実現したら、こんなに嬉しいことはないよ」

 現在下位に低迷するトッテナムは、先日マルティン・ヨル監督を解任し、新監督にスペイン人のファンデ・ラモスを迎えたばかり。この監督人事について「ファンデ・ラモスの就任には可能性を感じるね。クラブは正しい方向に進んでいる」と語るなど、最新情報も逐一チェックしている様子のナッシュ。このNBAを代表するスターが、トッテナム首脳陣の一員として迎えられる日が来るのも時間の問題かもしれない。