あまりの低迷ぶりにミランは、ベルルスコーニ会長から「選手たちは試合と練習のしすぎだ。少し休んだ方がいい」といたわりの言葉さえ投げかけられる始末。しかし“闘犬”ガットゥーゾに甘える気はないようだ。

「今、仕事上の悩みを家庭に持ち込んで、妻が心を痛めている。チームはネガティブな時期にある。なぜなんだ、と自分に問い続けているし、俺たちがいいプレーをしていないのは認める。誰もが自分の役割への強い意思を持つべきで、今できていないチームプレーにより徹するときだ」

 チャンピオンズリーグ、リーグ戦を並行して戦う中で、ガットゥーゾにとってより“痛い”敗戦などないという。
「すべてだよ。負けることに違いなんかない。どんな試合でも負ければ辛いよ」

 昨季も不調はあった。最終的にはCL制覇という最良の結果を得たわけだが、「過去の勝利は意味をなさない」と前だけを見つめている。