先週の土曜日に行われたセリエA第9節のナポリ対ユヴェントス戦。白熱した試合は、存在しなかった2PKによってナポリが勝利を収めた。

 スキャンダラスな2PKは当然、大議論を巻き起こしている。大規模の審判操作疑獄を生んだユーヴェ・スキャンダルの後、イタリア協会、リーグは審判組織を一新、現在かつての名審判コリーナ氏が審判任命総責任者となっている。

 土曜日の試合で、ナポリのMFラヴェッツィとFWザラジェタに与えられたPKは、試合後のビデオ検証で重大な判定ミスとされ、裁いたベルゴンツィ審判には最低でも1か月間の審判業務停止処分が下される見込みだ。しかし実際はベルゴンツィ本人が2か月程度の“精神的休養”を半強制的に取らされる形になるだろう。

 カルチョ・スキャンダル後、疑惑の対象とされたベテラン審判の多くが活動停止処分を受け、現在のセリエAは経験の浅い若手審判を多く採用せざるを得ない状況になっている。彼らは世論を恐れ、逆にビッグチーム相手に不利な笛を吹いているともいわれている。

 ベルゴンツィは、この年末にも国際審判資格取得の推薦を受ける予定になっていた。今回の判定ミスでそれも消えることになりそうだ。代償は高くつかなければならない。