今夏、大きな期待とともにバルセロナにやってきたフランス代表FWティエリ・アンリ。リーガで3ゴール、チャンピオンズリーグで1ゴールの計4ゴール。これが今シーズン、アンリが11試合に出場し、記録したゴール数でゴールを決めたのは2試合のみにとどまっている。これは周囲の期待とはほど遠いゴール数であり、誰もが予想しなかったことだろう。

 アンリは、9月29日のレバンテ戦でリーガ初ゴール&ハットトリックを決めたが、それ以外のリーガ7試合ではアンリのゴールの快音は聞こえてこない。レバンテ戦のハットトリックで覚醒したように思えたが…。

 バルサには過去にもロマーリオ、ロナウド、リバウド、アンデルソン、クライファート、そして現在はロナウジーニョやエトーといった正真正銘の“ゴールハンター”達が在籍しているが、彼らとの比較でもアンリのゴールの少なさははっきりと現れている。

ロナウド:8試合、8スタメン、695時間/9ゴール
エトー:8試合、8スタメン、570時間/7ゴール
ロマーリオ:7試合、7スタメン、604時間/6ゴール
リバウド:8試合、8スタメン、697時間/6ゴール
クライファート:6試合、6スタメン、490分/5ゴール
サビオラ:7試合、4スタメン、416分/3ゴール
アンデルソン:3試合、3スタメン、270分/3ゴール
ストイチコフ:8試合、7スタメン、540分/3ゴール
アンリ:8試合、7スタメン、625時間/3ゴール

 アンリと同じ3ゴールとなっているのは、サビオラ、アンデルソン、ストイチコフの3選手。しかし、プレー時間はアンリよりも少ない。アンデルソンはケガのためリーガ序盤戦を欠場していた。

 バルサのゴールハンター達はそのゴールでバルサファンに大きな喜びを与えてきた。ゴール数はフォワードにとって大きな指数だ。彼らを超えるにはゴールを決め、そのプレーでファンを納得させていかなければならない。チームには馴染んでいるアンリだが、どうもバルサのプレースタイルにはまだフィットしていない。それでもアンリのポテンシャルから考えれば期待してしまうもの。ファンは偉大なアンリに期待しているのだ。

(スペイン通信)