23日のチャンピオンズリーグ、対グラスゴー・レンジャーズ戦に向けバルセロナの遠征メンバーは前日の22日にグラスゴーへと旅立ったが、予定より30分遅れでグラスゴーに到着していた。

 このパプニングの主役となったのは、エイドゥル・グジョンセン。なんと、パスポートを自宅に置き忘れてきたのだ。パスポートコンロトール待ちをしていたグジョンセンは、そこでパスポートを忘れていたことに気付いた。

 この時点でグジョンセンの選択肢は三つ。一、パスポートを取りに自宅に戻り、一刻も早く遠征合宿に合流する、二、家族の誰かにパスポートを空港まで持って来てもらう、三、スペインの警察からグラスゴー空港の警察に状況説明のファクスを送りグジョンセンを通してもらう、である。一つ目はグジョンセンがグラスゴーでの最後の練習に参加できないというデメリットがあり、三つ目のオプションは確実ではない。

 結局、グジョンセンは奥さんと連絡が取れ、パスポートを空港まで持ってきてもらうことに。グジョンセンの自宅がバルセロナの空港から近い場所にあったのが幸いし、ギリギリ待てる状況となったようだ。

「私がプレーすることになるかと思ったよ」。グジョンセンの奥さんを待つ間、そう冗談を飛ばしていたエウゼビオ・コーチだが、内心はヒヤヒヤしていたことだろう。グジョンセンは、トゥーレ・ヤヤ、デコ、マルケスが欠場となるグラスゴー戦での中盤のオプションだったからだ。実際、エウゼビオ・コーチは、グジョンセンの奥さんの姿が見えたときホッと肩をなで下ろしていた。こうして、なんとか30分遅れに食い留め、バルセロナ一行はグラスゴーへと向かったのだった。

(スペイン通信)