女性宅に100回以上侵入して下着を新品と取り替えたり掃除したり…住居侵入男が裁判で語った犯行動機
父親の言葉に被告は……
オンラインゲームで知り合った女性の自宅に100回以上侵入し、住居侵入などの罪に問われている岡田純被告(33=逮捕時)の公判が9月11日に東京地裁で開かれた。
「岡田被告は’23年10月に女性Aさん宅に鍵のかかっていないベランダから侵入して合鍵を作り、侵入を繰り返すようになりました。今年3月にはリビングにカメラが付いたUSB充電器を取り付け、下着姿や裸を盗撮しています。これまで100回以上も侵入し、Aさんの下着や身分証を盗んでいます。住居侵入以外にも窃盗、性的姿態等撮影の罪にも問われているのです」(全国紙社会部記者)
出廷した坊主頭の岡田被告はマスクで顔の半分を覆っていた。黒色のカーゴパンツ、長袖シャツの袖を肘のあたりまでロールアップしたラフな恰好だが、表情はかなり緊張した様子。起訴内容について「間違いないです」と認めた。
冒頭陳述で読み上げられたAさんの供述調書からは強い処罰感情が感じられた。
「気持ちが悪く鳥肌が立ちました。(岡田被告がAさんの)全てを把握しようとしたのが怖い。引っ越しをしたり、下着を処分するのが大変でした。犯人には厳しい処罰を求めます」
岡田被告の父親による証人尋問も行われており、逮捕の知らせを聞いた感想を問われると、こう答えている。
「温厚で親思いの性格。今までトラブルを起こしたことがないので本当かなと思った」
ただ、
「’23年ごろに就職活動がうまくいかないといって泣きながら電話をしてきたことがあった」
と“異変”を感じ取っていたという。
岡田被告は大学を卒業後に1人暮らしを始めたが、現在は実家に戻り、家族のサポートを受けている。Aさんへの賠償金250万円については、
「本来なら自分で払うべきだと思ったが、貯金がないので私が払うしかないと思った」
と父親が用意したという。そしてこう不安を語った。
「まずは治療が必要であれば、治療を受けさせる。経済的に自立してほしい。貧困になって犯罪を起こされては困る。この先どうなるか分からないので、職探しをする前の段階です」
父親の言葉を岡田被告はうなだれたまま聞き、時折ハンカチで涙を拭った。
次に被告人質問が行われた。以下、岡田被告とAさんが知り合ってから事件に至るまでの経緯である。
「彼女の役に立ちたいという思いがあった」
’22年12月、ふたりはオンラインゲームを通じて知り合った。その後、仲が深まり、’23年7月に岡田被告はAさん宅に宿泊。翌朝、交際を申し込んだが「経済的に不安定な人と付き合うことはできない」とAさんは断った。
諦めきれない岡田被告がアポなしで会いに来たりするようになったため、Aさんはすべての連絡先をブロック。岡田被告はAさんに認めてもらおうと正社員として就職するも長く続かず、すぐに退職。再びアルバイト生活に戻っている。
同年10月、岡田被告はマンション1階に居住していたAさん宅にベランダ窓から侵入。そこから犯行を重ねるようになった。
弁護人から「なぜ(Aさんの部屋が)施錠されてないことを知っていたのか?」と問われると、
「(以前に宿泊した時に)鍵がかかってないのを知っていたので、鍵をかけないタイプだと思った」
と回答。「(Aさんが)身に付けているものが欲しくなった」と部屋を物色するなかで鍵の番号が書かれたメモを見つけ、合鍵を作成。侵入してはAさんの私物を盗むようになった。下着などのほかに、
「久しく会っていなかったので顔の変化が気になった。彼女が持っていたものが欲しくなった」
と期限切れの免許証3枚も盗んでいる。有効期限内の免許証は盗まずに、スマホで撮影し保存。盗まなかった理由については「なくなると困ると思ったから」と説明。下着を盗んだ際は新品とすり替えていたという。
私物を物色するだけではなく、パンなど軽食を食べてくつろぎ、時には自慰行為をすることもあった。次第に欲望はエスカレートし、「彼女の生活を見たかった」とリビングにカメラを設置。侵入するたびにSDカードを取り替えていた。
Aさんとオンラインゲーム上で会話していた記憶をたどり、不在にしている時間帯を推測して侵入。当初は週1~2回だったのが2~3回にエスカレートし、逮捕前は毎日のように侵入して、その都度1~2時間滞在していた。「当初はかなり慎重にしていたが、逮捕前は(警戒感が)薄れていた」と大胆になっていた。
そして3月19日に逮捕。その日は午後4時ごろに侵入し、洗濯機などを物色した後に軽食を採り、くつろいでいた。午後5時ごろにAさんが帰宅し開錠しようとしたが、岡田被告が内鍵をかけていたため扉を開けることができなかった。岡田被告はベランダから逃げようとしたが、Aさんと鉢合わせしてしまう。観念した岡田被告が謝罪しようと玄関に向かったが、駆け付けた警察に逮捕された。
勾留中に祖母が亡くなっており、そのことを問われると「申し訳ない気持ちでいっぱいです」と岡田被告は肩を震わせて涙を流した。
検察は、盗んだ下着を新品とすり替えていたのは犯行の発覚を遅らせるためではないか? と疑いの目を向けたが、岡田被告はこう否定した。
「彼女の役に立ちたいという思いがあった」
冷蔵庫の栄養ドリンクを補充したり、掃除もしていたというから、歪んだ愛情が生んだ犯罪行為だったのかもしれない。
検察は「身勝手かつ常習性がみられる」として拘禁刑2年6月を求刑。裁判長から「最後に何か言いたいことはありますか?」と問われると岡田被告はこう答えた。
「接触禁止になっていますが、何か伝える方法があれば謝りたいと思います。本当に申し訳ありません」
被害女性が求めているのは謝罪ではなく、一切の関わりの拒否であることを岡田被告は理解すべきだろう。
9月24日、岡田被告に拘禁刑2年6月、執行猶予4年の判決が言い渡された。
