コウゾの糸より作業を説明する先崎さん(右)(茨城県那珂市で)

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 【茨城・常陸】那珂市の先崎千尋さん(83)は、長年幻の織物とされてきた「倭文織(しづおり)」の調査と復元に情熱を注ぎ、集大成となる「倭文織考(しづおりこう)」を発刊した。

 先崎さんは地元の静神社の氏子として、貴重な歴史を後世に残すことが使命だと考え、5年の歳月をかけて関連資料をまとめることに取り組んだ。35年もの長い期間をかけて全国から集めた関連資料は600点を超える。

 研究と並行して力を入れてきた復元活動では、地元の那珂市瓜連地区で、倭文織の原材料となるコウゾの栽培から手がけている。収穫したコウゾの皮をはぎ、糸を績(う)み、織機を用いて布を織り上げるという一連の作業を復活させ、倭文織グループ活動や、小学校でのクラブ活動を通じて次世代へと継承されている。

 先崎さんは「自身の積み上げた知見が後進の研究者や郷土史家にとっての足がかりとなり、広く社会に還元されることを願っている」と話している。

 本書はA4判112ページ。非売品だが、県内の主な図書館や博物館で閲覧が可能。

 ※地方版掲載記事を電子版限定で全国公開しました。