「遺伝的要因」大炎上の東大教授、元ゼミ生らが語る素顔 過去には「害虫」「Shine」で“自民批判”…「使命感に目覚めたのかも」
東京大学大学院教授で、高名な教育社会学者である本田由紀氏(61)の投稿が大炎上している。ところが彼女と交流のある人たちは、不穏な発言とは裏腹の意外な素顔を明かすのだ。
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【画像】炎上は今回だけじゃない……過去にも波紋を呼んだ本田教授の「害虫」「Shine」「安倍にからむとすべてが汚れ……」SNS投稿ほか
本田氏が、女性皇族の写真付きのポストを引用し、〈この人たちを目にするたびに、遺伝的要因のおそろしさを感じる〉と自身のX(旧ツイッター)に投稿したのは9月1日。
たちまち「差別的表現」だとして炎上すると、5日に「解説」と題した長文を新たにアップした。その中で、投稿は〈(自民党副総裁の)麻生太郎氏への批判〉だったと説明。〈係累を優遇しようとする〉麻生氏による〈皇室の私物化〉を批判する意図だったという。

これに対し、
「麻生さんと皇族費の関係など、証拠がないことを推測によって補強していて、陰謀論と言われても仕方がない内容だと思いました」
そう感想を漏らすのは、かつて本田氏のゼミに出入りするなど、親交のあった社会学者の古市憲寿氏である。
本田氏は批判の的となった「遺伝的要因」との表現についても、〈「血縁者」や「親族」等の言葉と代替可能な意味で用いた〉と釈明した。しかし、
「日本の社会学は『遺伝』という概念を警戒してきた歴史があり、うっかり『血縁者』や『親族』という用語と同じ意味で使う、ということはあり得ないと思います」(古市氏)
過去にも〈安倍にからむとすべてが汚れ……〉
教育や労働分野の専門家として、日本教育学会会長も務める本田氏だが、SNSでの発言が炎上したのは今回が初めてではない。今年8月には高市早苗首相に関する記事を引用し、
「日本の風変わりな首相はゴキブリが好きかもしれませんが、彼女自身が害虫のように見え始めています」
との内容の文章を英文で投稿したほか、〈安倍(晋三元首相)にからむとすべてが汚れ、堕落する〉(2022年4月)、〈自民Shine!〉(21年2月)などの痛罵を繰り返してきた。古市氏が言う。
「自民党政権になった頃から、社会学者としてよりも、活動家としての顔が前面に出てきたように思います。15年に一度、本田先生のツイッターのアカウントが凍結されたことがありましたが、その時も“反自民的なことをつぶやくせいかもしれない”と推測されていました。自民党の復活とSNSの流行が合わさって、どんどん先鋭化してしまったのかもしれません」
論理的に破綻
今年5月、国会前でのデモに登壇した際には、
「(自民党の持つ)醜悪な部分を煮詰めたような首相が安倍晋三であり、現在の高市早苗。(中略)その汚い手で憲法をいじることなど許さない。そこをどけ!」
とスピーチし、“アジテーター”としても存在感を示した。
本田氏は05年に出版した『多元化する「能力」と日本社会』で大佛次郎論壇賞奨励賞を受賞。翌年に出版された『「ニート」って言うな!』の共著者である明治大学文学部准教授の内藤朝雄氏によれば、
「面倒見のいい人という印象で、実際、優秀な院生がたくさん周囲に集まっていました。飲み会に呼んでもらったこともありましたが、そういった場で差別的な発言をするところは見たことがありません。だからこそ、あの投稿を見た時は“泥酔していたのでは!?”と思ったほど。これは個人が責任を取るべき問題であり、社会や制度を動かすために便乗すべきものではありません」
快感や使命感に目覚めてしまった?
普段接していた印象と投稿内容が別人に映ったのは古市氏も同じだ。
「教育熱心な先生でしたが、いわゆるパワハラ気質だったりとか、学生に対して激高するといった場面は見たことがありません。あくまでもご自身の中で、喜怒哀楽を完結させている、という印象です。教育制度や貧困問題に対する怒りはありましたが、特定の誰かを攻撃していたという印象もない。個人でなく、制度に注目する社会学者らしい思考の持ち主だったと記憶しています」
そんな彼女の“二面性”について、元ゼミ生の一人はこう漏らす。
「SNSでは過激な発言ほどバズるので抑制の感覚がまひし、さらに現実社会を動かす快感や使命感に目覚めてしまったのかも」
とはいえ、教育者として一線を越えた発言だったことは言うまでもない。
「週刊新潮」2026年9月17日号 掲載
