事件から3日後の9月8日、焼け焦げたにおいが現場に残っていたオーナーの自宅兼ケーキ店「さんらいず」

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 9月5日の夜9時ごろ、岐阜県本巣市にある一軒家のケーキ店「さんらいず」で火災が発生した。焼け跡からは男女2人の遺体が見つかり、店舗の駐車場に止められていた車の中で、葬儀会社の社長・林寛至さん(70)が上半身裸の状態で発見され、搬送先の病院で死亡が確認された。

【写真】子ども公認のカップルだった、林さんと『さんらいず』オーナー

ケーキ店火災、林寛至さんの素顔

「焼けた建物の1階で見つかった男性は、腹部を正面から刃物で刺されて失血死しており、林さんが殺人と放火に関与したとみられています。

 事件当日はケーキ店のオーナーである曽野さとみさん(66)と、中学時代の同級生9人が集まっていましたが、この集まりに林さんは招かれていなかったとのこと。警察に“人が刺されてガソリンを撒かれた”と通報が入っていました」(全国紙社会部記者)

 事件が起こった現場へ足を運ぶと、周辺にはゴムが焼けたようなにおいが。店舗の窓ガラスは割れ、建物は大きく損壊。近隣に住む60代の女性は、事件当夜をこう振り返る。

「夜だったけど建物から黒い煙が上がっているのが見えてね。消防車とかパトカー、救急車も来て、道路を封鎖していました。それから1時間くらいしたら、ものすごい火柱が上がって。

 もう、怖くて怖くて。消防車なんかが引き上げていったのは、火事が起きてから3時間くらいたってからだったと思います。深夜の1時くらいになって、やっと“もう大丈夫かな”って、寝ることができましたね」

 地元ではおいしいと評判だったというケーキ店。オーナーである曽野さんも、近隣住民から慕われていたようだ。

「近くにあるケーキ屋さんの中では、一番おいしいと思いますよ。今年の10月で開店20周年の予定でした。オーナーさんはいつも厨房の中にいるので、店では見かけることはあまりなかったですけど、町内会の班が一緒だったので、奉仕活動や掃除でよく一緒になりました。

 すごく親切な人でしたよ。何か恨みを買うような人だとは思えなかったので、こんな事件が起きるなんて、今でも信じられません」(常連の60代女性)

 事件に関与していたとされる林さんも長年、自治会の活動に携わってきた人物だった。

「ここ何年か自治会の会長をしていて、すごくまじめな方でしたよ。近所のゴミ捨て場で会ったときには、散らかっていたゴミを見て“こんな置き方しちゃダメだよね”と言って、きれいに並べ直したりして。だから、今回のニュースを知ったときは、“そんなことするわけないだろう”って、正直、信じられませんでしたね」(近隣に住む70代男性)

ふたりの出会いは8年前の葬儀

 事件の3週間ほど前に、地域で行われる祭りの打ち合わせのために林さんと顔を合わせた男性が語る。

「5人くらいで集まったのですが、全員分の飲み物を用意してくれてね。太っ腹な人でしたよ。会社で手広く商売をやっていたようですけど、慈善事業に寄付もしていたみたいです。お坊さんの資格も持っているようで、人形の供養を引き受けた際は、そのお布施を市に寄付して感謝状を受け取ったと話していました」

 林さんと曽野さんの関係は、どういったものだったのか。林さんと一緒にケーキ店を訪れたことがある70代男性は、当時のふたりについて、こう話す。

「自治会でよく一緒になっていたから、仲よくしていたよ。ケーキ店に誘われたとき、オジサンがなんでこんなところにって思ったけど、あのふたり、付き合ってたんだね」

 曽野さんと林さんは自身の子どもたちからも公認のカップルで、ふたりの交際について知っている人も多かったという。

「曽野さんは8年ほど前に旦那さんと死別されたと聞きました。その葬儀を担当されたのが林さんだったそうです。林さんも15年ほど前に奥様を亡くされていて。お互いにお子さんはいらっしゃいますが、すでに独立されており、そのお子さんたちにも交際は伝えていたようです。

 ただ、遺産相続といった複雑な問題が絡むから“再婚はしない”方針だったとか」(近隣に住む50代男性)

 そんなふたりの間に何があったのか。火災を知って、すぐに現場へ駆けつけたという曽野さんの実弟は、こう振り返る。

「救急隊の人からは、姉は“田んぼに倒れていた”と聞いてます。私も一緒に救急車に乗って、病院まで行きました」

 その時点ではまだ、曽野さんには意識があったという。

「ヤケドを負っていましたけど、ちゃんと意識もあったし、普通にしゃべれてたんですよ。だから、まあ大丈夫だろうと思っていたんです。でも、病院に運ばれてから1時間くらいしたら、意識がなくなって……」(曽野さんの弟、以下同)

『さんらいず』オーナーの弟の悲痛な叫び

 事件の詳しい状況について、警察からの説明は受けていないという。

「事件のことを警察は“全容がわかるまでは話せない”と言っていて、詳しいことは何も聞いてないんです。だから、どういう状況だったのかも、私にもよくわからないんですよ。林さんと交際してたという話も聞いてはいましたが、弟に事細かに話すようなことでもないですから、詳しくは知りません」

 事件が起きた4日後も病院を訪れたが、曽野さんの容体は厳しい状態が続いていた。

「ヤケドした部分は肌の色が変わってしまい、意識も戻らないですし、目も開けられる状態じゃなくて。医師からは“98%、ダメだと思う”と言われてて。回復の可能性は2%しかないんですよ」

 病院に搬送された曽野さんには、成人した息子が付きっきりに。しかし、事件から6日後の9月11日、治療中だった曽野さんの死亡が確認された。

 気の置けない同窓会が、なぜ、複数の死傷者を出す事件現場となってしまったのか。

「こんなことになるなんて、思ってもみなかった。私だってつらいし、助かってほしいですよ。今はもう、それしか言えないです」

 そう悲しげな様子で語っていた実弟の願いも、届くことはなかった。

 曽野さんを含む4人が亡くなり、1人が重傷を負った今回の火災事件。残された家族には、今も拭いきれない疑問が残っており、一刻も早い真相の究明が待たれる。

週刊女性2026年9月29日・10月6日号