NHK「トリセツショー」に高市首相が割り込み出演! “犬猿の仲”の井上樹彦会長のサービスか?
がん検診の重要性を伝えようという番組の意気込みは十分伝わってきたし、検診受診率アップ活動のリーダー・溝田友里准教授(静岡社会健康医学大学院大学)の熱意には頭が下がったが、それだけに違和感は強かった。大腸がん撲滅を特集したNHK生活情報バラエティー「あしたが変わるトリセツショー」(9月3日放送)に、高市首相が唐突に「頑張りましょう」と登場したのだ。
番組では、大腸がんの便潜血検査の受診率が特に低い沖縄・与那国島で開催した検便に行きたくなるイベントや、溝田准教授が奈良など全国各地を飛び回って検診案内パンフを配る様子を紹介した後、「溝田さん、ついにあの人のところにもお願いに行くことに」というナレーションが流れた。
と、面会シーンに変わって、高市があのつくり笑顔で現れた。そして、「溝田先生のお取り組みっていうのは、未受診者へのアプローチとして素晴らしいと思っておりますので、受診率アップのために頑張ってまいりましょう」なんて言う。「頑張ってまいりましょう」って、自分も受診率アップのために何かしてきたかのような顔をするのは、厚かましくないか。
これに、《突然ぶっ込んだ感》《モロにイメージ上げ》《忖度プロパガンダ》とネットで非難ごうごうなのも当然だろう。
「高市首相の出演に何の必然性もありませんでした。トリセツショーに引っ張り出そうと考えたNHKにこそ、違和感があります。高市首相をヨイショしなければならない負い目でもあるんでしょうかね」(テレビ情報誌編集デスク)
実はあるのだ。井上樹彦NHK会長は高市と犬猿の仲と言われる。高市が総務大臣だったとき、「クローズアップ現代」のやらせ問題で井上理事(当時)を呼び出そうとしたら、シカトされてしまった。昨年末の会長人事でも、総理官邸は井上に難色を示したという。2月の総選挙の最中に、日曜討論出演をドタキャンされたこともあった。
「しかし、NHK会長としては、このまま悪い関係でいるわけにはいかない。トリセツショーへの出演でご機嫌を取った、そうとしか見られませんよね」(NHK関係者)
番組で、受診率アップに熱心な自治体として取り上げた奈良は、高市の地元だ。与那国島の沖縄は、13日が県知事選の投開票日である。エエッ、あれも選挙がらみだったの?(文中敬称略)
(海原かみな/コラムニスト)
