中国はどのようにして1万社超のAI中小企業を育成しようとしているのか-ロシアメディア
中国メディアの参考消息は9日、「中国はどのようにして1万社超の人工知能(AI)中小企業を育成しようとしているのか」とするロシアメディア、ロシースカヤ・ガゼータの記事を紹介した。
記事によると、中国は今後3年以内に、応用AIやデータサービス、インテリジェントコンピューティングなどの主要分野において1万社超の技術革新型中小企業を育成することを目指している。中でも、高い専門性や技術力を持つ「小巨人」企業は2000社を超える見込みだ。中国の工業情報化部がこのほど公表した支援計画は、コンピューティング能力や技術へのアクセス提供から資金調達まで多岐にわたる。専門的なビジネスインキュベーターや産業クラスターのネットワークを構築するとともに、従業員の代わりにAIツールが業務の大部分を担う「一人会社」という新たな形態を支援する方針で、10の科学技術型企業インキュベーターと10の国家中小企業公共サービスモデルプラットフォームを創設し、10の国家級中小企業特色産業クラスターを新たに育成する。
記事によると、中国政府が解決を目指す主要な課題の一つがAI導入コストの高さだ。中小企業は、自社でコンピューティングインフラを構築する余裕がない場合が多い。そのため、政府は中小企業向けに手頃な価格のコンピューティング能力を提供するプログラムを拡大し、オープンな技術プラットフォームの開発を支援する方針だ。また国家級のオープンソースコミュニティーであるAtomGitの発展も支援する。
記事によると、中国政府は数十人の従業員を抱える従来型のスタートアップ企業だけでなく、より多様な企業を育成したいと考えている。今回初めて、いわゆる「一人会社」や「スーパー個人事業主」を支援対象として個別に明記した文書が作成された。これは生成AIとAIエージェントによって実現する新しい起業モデルで、AIの助けを借りることで、これまで少人数のチームが必要だったプログラミング、市場およびデータの分析、デザインおよび広告資料の作成、マーケティング、顧客サービス、一部の事務作業などを一人の起業家が単独で実行できるようになる。
記事によると、中国政府は、地方政府に対し、インテリジェントツールを活用して迅速に事業を立ち上げる一人会社を包括的に支援するよう明確に要請した。これにより、一人会社は、単なる実験的なビジネスモデルではなく、中国のAI経済発展に向けて公的に支援される形態の一つとして初めて位置づけられた。
記事によると、このアイデア自体は、中国国内で以前からあったもので、上海、寧波、その他のいくつかのテクノロジーハブでは一人会社を支援するプログラムがすでに始まっている。地方政府は、AIを活用して実質的に常勤スタッフなしで事業を運営する起業家向けに、特別な融資、インキュベーター、各種サービスを試験的に導入している。
記事は「中国政府は一種のAIビジネスピラミッドを構築しようとしている」と指摘。「その土台は、数万もの小規模開発者、スタートアップ企業、個人事業主によって構成され、その中で成功した企業が専門性の高いテクノロジー企業へと発展し、さらに小巨人、ガゼル企業、そして最終的にはユニコーン企業へと成長していくことになる」と伝えた。(翻訳・編集/柳川)

