絶好調の阪神「森下翔太」に“態度に出すぎ”“さすがに自己中では”の声…阪神「元4番」は「彼はとにかく正直なタイプなので(笑)」と擁護も、本塁打王を目指す上で“見逃がせない懸念材料”を指摘
9月9日現在、打率は3割ちょうど、ホームランは32本でセ・リーグ2位。出塁率と長打率を足したOPSは0・974で、0・900以上は「リーグを代表する超一流打者」と定義されている。はたまた死球17もセ・パ両リーグでトップ──。これほど素晴らしいスラッガーであるにもかかわらず、阪神・森下翔太選手の活躍を手放しで喜べないファンは少なくないようだ。成績ではなく“態度”や“姿勢”が問題視されているからであろう。
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【写真】「人権侵害やろ!」藤川監督がブチギレたデイリースポーツの見出し
Xを見てみると、こんな具合だ。《森下はチームのことより自分のことしか考えてないんやろうな。味方がホームラン打って喜ばないって異常やろ》、《森下選手のような自己中な選手を、教育するベテランが阪神にはいないのが残念ですね》、《俺は阪神ファンだけど森下嫌い》──。

森下をたしなめるような記事も一つや二つではない。まず9月2日、スポニチアネックスは「阪神 森下翔太が判定に不服、詰め寄りかけた深谷球審を止めたのは佐藤輝明」との記事を配信した。
この日の対ヤクルト戦で、森下はストライクの判定に不満の態度を示し、さらに不満を口にも出したと見られる。問題視した審判が森下に詰め寄ったが、佐藤輝明が間に割り、審判をなだめて事なきを得た。
森下は6月6日の対楽天戦でも審判に暴言を吐き、退場処分を受けている。再び退場処分だったかも……という振る舞いをサンスポも2日に「【甘口辛口】『審判とケンカして勝ったヤツおらん』仙さん&カネやんの言葉、阪神・森下翔太に聞かせたい…」と諭すような記事を配信している。
記事は監督として阪神を優勝に導いた星野仙一氏が「審判とケンカして勝ったヤツはおらんよ」と述懐していたと紹介し、400勝投手の金田正一氏も《審判員には逆らえないと自覚していた》と伝えた。
ホームランにこだわりすぎ?
9月6日の対DeNA戦。阪神は3点のリードを許していていた4回、森下が打席に立った。カウント3-0から高目のストレートを打ってセンターフライに終わった。
この打撃を野球解説者の田尾安志氏が注目。サンスポが同じ日に配信した「【田尾安志 タイムリーCheck!】気になったカウント3-0からの阪神・森下の中飛…優勝の前ではタイトルなんて小さい!」で取り上げた。
阪神はリーグ優勝が目前だと田尾氏は改めて指摘。その上で、簡単にはホームランを打てない以上、あの時は1球待つべきだったと苦言を呈した。
田尾氏によると、森下は何より優勝のため、チームのためにバットを振らなければならない。ところが3-0のカウントで待たなかった姿からは「ホームランを打ちたい」という気持ちしか伝わってこなかったと批判した。
森下はホームラン王にこだわりすぎて、チームの“和”を忘れてしまっている──XなどのSNSで議論が盛り上がった記事はThe Sporting Newsが配信した。同じ6日の対DeNA戦を取り上げ、「佐藤輝明の一発直後、森下翔太の表情に注目『態度に出し過ぎや』…『どんどん拗ねていく』の声」との記事を配信した。
実は4回に森下が3-0のカウントから1球待たずに凡退した後、打席に立った佐藤輝明がホームランを放ったのだ。
「どこに投げても打たれる」
この時、テレビカメラが森下を写したのだが、佐藤のホームランを喜んでいるどころか、悔しそうな表情にしか見えないと話題になった。
他にもネット上では3日の対ヤクルト戦で佐藤がホームランを放つと、森下は祝福せずにベンチ裏へ下がってしまったように見える映像も拡散している。これも野球ファンから「大人げない態度」などと批判されている。
スポニチアネックスは昨年2月、ヤクルト、巨人、阪神の3球団で4番を打った広澤克己氏と森下の対談を企画し、記事を配信している。(註1:註2)
改めて広澤氏に今季の森下について取材を依頼すると、「順調に成長を続けていることが分かります」と言う。
「何よりも気持ちの強さを感じますし、いわゆる野球勘も進化しています。森下選手が好調の時、相手投手は『どこに投げても打たれる』という感覚なのではないでしょうか。特に低目が得意なバッターなので、対戦バッテリーは神経を使うでしょう。ただ少し疑問なのは、近年のリードはあまりにも低目にこだわりすぎだとも思います。確かに外角低目がリスクの低い配球なのは認めますが、森下選手はインコース高目が弱点です。高目の速球を釣り球にして森下選手から空振りを取るバッテリーが目立たないのは不思議な気もします」
ホームランの気持ちが強すぎ
ところが、最近の森下には気になる点もあるという。広澤氏は「8月下旬ごろから、バッドのヘッドが遠回りするようになってきました」と言う。
「これは昨年も見られた現象で、ヘッドが遠回りするとバットに当たっても大きなファールで終わったりします。背景にあるのが『ホームランを打ちたい』という気持ちが強すぎることです。仕事でも趣味でもギャンブルでも『絶対に成功したい』と思い詰めると、かえって失敗するということは誰もが経験していることでしょう。今の森下選手はボクサーがKOを狙って腕をぶんぶん振り回している状態と同じだと受け止めてもらって大丈夫です。『あまりにもホームランを打ちたいと強く願うと、かえってホームランは打てなくなる』ということに気づき、フォームを修正すれば、いつもの森下選手に戻るはずです」
森下の行動に様々な批判が寄せられていることについて広澤氏は「あくまでも報道やファンの皆さんの指摘が事実だということが大前提になりますが、ひょっとすると森下選手がまだ26歳という年齢なのは大きいかもしれません」と言う。
嘘をつけない森下
「要するに森下選手は素直すぎるというか天然というか、とにかく正直なタイプなんです。私だって現役の時はホームランや打率、打点といった個人成績を激しく争っていると、たとえチームメイトでも活躍している姿を見ると腹立たしかったり、敵愾心を燃やしたりしたことはしょっちゅうでした。ただ私は偽善者なのか(笑)それを表に出したことはありません。チームメイトがホームランを打てば笑顔で出迎えました。もちろん心の中では悔しいと思っています。しかし森下選手は、それが態度に出てしまうのでしょう。審判とケンカしたって意味がないと分かっているはずですが、やっぱり隠せないんですね。年齢を重ねていけば、本心を自然に隠せるようになるのではないかと思います。また、それとは別の問題として、最近はトップアスリートなら全員が“品行方正”でなければならないような風潮を感じることもあります。特にプロの世界は、様々な個性の選手がいるほうが見ていて楽しいと思うのですが、いかがでしょうか?」(同・広澤氏)
森下とホームラン王を争うサトテルの去就にも注目が集まる。関連記事【阪神に高まる「レイエス獲得」待望論 近年続く「外国人打者」不作で浮上 「佐藤輝明」のメジャー譲渡金を原資に、巨人と争奪戦か】では、取り沙汰される新たな“大砲”について詳報している。
註1:【広澤克実氏 直撃キーマン(上)】“虎の4番”阪神・森下はDeNA・牧、巨人・岡本よりポテンシャル上(スポニチアネックス:2025年2月26日)
註2:【広澤克実氏 直撃キーマン(下)】阪神・森下は大山の“支え”がやりやすさにつながっている(同上)
デイリー新潮編集部
